【豚肉】
カットアウト価格は1月下旬から続落し、4月第1週にはポンド当たり0.65ドル(前年同週比51%安)となった。2013年の同週比では19%安。供給量の増加が値下がりの要因だが、USDAの最新予測では、2015年の豚肉生産量は1100万トン(前年比6%増)。
一方で、西海岸港湾の労働争議や世界的な豚肉供給量の増加、ロシアと中国の市場参入問題、ドル高によって豚肉の輸出が停滞し、豚肉価格はほぼ全部位で値下がりした。ポンド当たりでベリー0.64ドル(前年比68%安)、ハム0.41ドル(65%安)、ピクニック0.40ドル(63%安)、バット0.86ドル(40%安)、ロイン0.82ドル(36%安)と大幅に低下している。
今後は夏に向けて季節的に供給が少なくなること、グリルシーズンの到来で価格が戻ることも予想されるが、最高値を記録した前年の水準を下回るのは確実。ベーコン用ベリーの価格回復には、フードサービスでの需要改善が不可欠だ。
生体豚の先物取引価格は1月末から値下がりを続けてきたが、3月後半が底値となり、夏に向けて季節的な上昇をたどると予想される。4月8日時点の先物価格は4月62.30ドル(1月31日比10ドル安)、5月70.22ドル(同10ドル安)、6月77.10ドル(同7ドル安)、7月78.38ドル(同6ドル安)。豚枝肉の現金価格は57ドルと2009年以来の安値を付けている。
【牛肉】
チョイスのカットアウト価格は4月第1週に2.55ドル(同10%高)と1月第3週以来の高値に戻し、第2週は2.60ドルまで上昇した。生体牛の現金価格は1.68ドル(前年比12%高)。4月第2週には昨年11月に記録した最高値に近い水準まで上昇した。肥育牛の枝肉重量は、肥育期間の長期化もあって前年比2%、19ポンドの増加。USDAの最新予測では、2015年の牛肉生産量は6%減の見込み。フィードロット飼養頭数は3月1日現在で1065万8000頭、同1%減。
グリルシーズン入りの需要増でリブの価格は3.83ドル(17%高)となり、中でもリブアイは8.37ドル(27%高)と最高値を更新。テンダーロイン(11.11ドル、4%高)、ストリップ(6.99ドル、4%高)も強気で、ロイン全体でも3.47ドル、8%高と最高値に近い。ブリスケット(1.96ドル、2%高)、ショートプレート(1.69ドル、2%高)は前年並みに近づいた。主な輸出アイテムではチャックロール(3.13ドル、27%高)、ショルダークロッド(2.58ドル、13%高)が反発した半面、チャックショートリブ(2.89ドル、9%安)、ショートリブ(4.18ドル、16%安)は前年より安い。
直近の格付割合はチョイス70%、セレクト18.9%、プライム5.5%。4月8日時点の生体牛先物は4月161.55ドル(1月31日比9ドル高)、6月151.45ドル(同6.5ドル高)、8月148.55ドル(同4.5ドル高)。
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