USMEFによると、2014年の米国の牛肉および豚肉の輸出額は史上最高値を更新し、前年比で2ケタ増となった。牛肉輸出額は71億3000万ドル、前年比16%増(約10億ドル増)。輸出量は2011年に記録した120万トンには及ばないものの、前年比では2%増。
豚肉の輸出額は66億7000万ドルで前年比10%増。これまでの最高記録でだった2012年実績より6%増加した。豚肉輸出量は218万トンで2012年に記録した262万トンには及ばなかったものの、前年比で2%増加した。ロシアと中国における市場制限、米ドルの高値、最近では西海岸の港湾労働争議による輸送の難航など、数々の問題を乗り越えて拡大を実現した。
USMEFのフィリップ・M・セング会長は「食肉輸出において2014年は傑出した1年だった。年の後半は向かい風が続き、とりわけ西海岸の港湾争議は大きな問題となった。輸出業者が12月に直面した船積みの遅延は、2015年に入ってさらに厳しくなった。争議が解決されなかったら、海外の顧客は米国以外の供給国を探し、米国の食肉産業は需要を取り戻すために長期の努力を余儀なくされただろう。特にチルドビーフとポークの最大の輸出先であり、2014年の輸出額が20億ドル以上もあったアジア市場では、状況が深刻だった」と述べている。
2014年の牛肉輸出価格は、と畜牛1頭当り換算で平均297.68ドル、前年比52.72ドル増となり、生産者に大きな利益をもたらした。豚肉の輸出価格は1頭当り換算で62.45ドル、同8.50ドル増。過去5年間で1頭当たりの輸出価格は、牛肉生産者にとって2倍以上、豚肉生産者にとっては60%以上の増加となっている。2014年の牛肉生産量(内臓肉含む)に占める輸出割合14%に相当し、豚肉は全生産量
の26.5%に達している。
牛肉の輸出先としては、アジアが好調だった。日本への輸出量は24万1129トンで3%増加し、輸出額では14%増の15億8000万ドルとなった。香港は輸出量が19%増の15万4520トンと新記録を達成、輸出額は40%増の11億5000万ドル。韓国へ
の輸出額も39%増の8億4740万ドルと最高記録を更新し、輸出量は12%増の11万7567トン。台湾も記録を更新し2億9360万ドル、15%増、3万3804トン、5%増となった。
なお、国別輸出実績の詳細は下記URLで閲覧・ダウンロードできます。
http://www.usmef.org/news-statistics/statistics/
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