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TRADER'S Be & Po

vol.241 Mar.9.2015
 
米国食肉輸出連合会
NEWS CONTENTS
USMEFインフォメーション 記者発表会でビーフ、ポークの新ロゴ披露-セング会長
対日輸出目標はビーフ3%増、ポーク1%増、BBQ提案強化
業界ニュース 西海岸の港湾労働協定が暫定合意
早期の物流正常化を-USMEFセング会長が声明
ポーク市場展望 生産増加と輸出鈍化で価格は大幅に低下
ポーク関連ニュース 1月の食肉在庫、豚肉はトリミングが大幅に増加
市況ニュース 生体牛の現金取引価格が軟弱化、3〜4月は下げ基調
輸出動向 2014年の輸出額は牛肉、豚肉ともに記録更新
輸出関連ニュース 対日輸出可能な牛肉加工品、と畜日は1月23日以降
マーケットデータ 生体牛・豚価格、カットアウトバリュ、穀物先物価格
ファクト・シート ポーク(2014年12月)米国の輸出、
と畜頭数・枝肉生産量、飼養動向、日本の輸入量
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USMEFインフォメーション

記者発表会でビーフ、ポークの新ロゴ披露-セング会長
対日輸出目標はビーフ3%増、ポーク1%増、BBQ提案強化

 
 

USMEF(米国食肉輸出連合会)のフィリップ・M・セング会長兼CEOは3月2日、東京・港区のホテルオークラ東京で記者発表会を開き、2015年の日本向け輸出目標や日本市場での活動戦略とデザインを刷新したアメリカン・ビーフロゴならびにアメリカン・ポークロゴを発表した(写真)。

2015年のアメリカン・ビーフ(内臓含む)の輸入量は2014年実績の22万8335トンに対し、3%増の23万5000トンと9年連続の増加を予測。アメリカン・ポーク(シーズンドポーク含む)は1%増の38万トンを目標に予測し、それぞれ新しいロゴとメッセージの下で多彩な販促支援活動を展開する。新ロゴのローンチキャンペーンとともに、メニュー提案としてはビーフ、ポークともに「アメリカン・バーベキュー」の提案を強化する。

  新ロゴを発表するセング会長
 

アメリカン・ビーフの新ロゴマークはエンブレムをモチーフとし、ブラックとゴールドを基調に、アメリカン・ビーフならではの「洗練された豊かな味わい」と品質の証を表現。新しいメッセージは「ビーフといえば、アメリカン。American Beef For You」。アメリカの生産者から、日本の皆さまへ、流通の売り場から店頭を訪れる消費者の皆さまー、外食店からお客さまへ、そしてご家庭キッチンからご家族へ、心を込めて、本当に美味しいものを大切な人に食べていただきたいという気持ちを「For You」に込めている。

アメリカン・ポークの新ロゴとメッセージは『ごちポ』。輸入豚肉市場で10年連続No.1を続け、日本の皆さまに身近な存在となったアメリカン・ポークをより一層の「ごちそう」として食していただきたいとの願いを込め、「ごちそう・アメリカン・ポーク」の略称とし、覚えやすく、親しみのあるネーミーグを目指した。「親しみやすさ」と「おいしさ」を感じてもらえるよう、ロゴをキャラクター化した「ごちポくん」も登場。ロゴマークは「ごちポくん」の両脇に フォークとナイフを配置し、肉厚でジューシーなアメリカン・ポークをごちそうとして、じっくり味わってもらいたいとの思いを込めている。

  新ロゴ
 
業界ニュース

西海岸の港湾労働協定が暫定合意

 
 

MA(太平洋海事協会)は2月20日、ILWU(国際港湾倉庫労働者組合)との新たな5年協定が暫定合意に達したと発表した。西海岸の29港湾の労働者が対象。合意内容の詳細は明らかにしない意向だが、同協会のジェームス・マックケンナ会長は「9カ月以上の交渉の末、労働者と産業の双方に前向きな合意に達することができた」、またILWUのボブ・エルラス委員長は「これによりすべての港湾で通常のオペレーションが再開される」と述べた。西海岸の主要港湾には多くのコンテナが滞留しており、輸出入の物流が正常化するにはまだしばらく時間を要する見通し。

 
 

早期の物流正常化を-USMEFセング会長が声明

 
 

USMEF(米国食肉輸出連合会)のフィリップ・M・セング会長兼CEOは、西海岸 の港湾労働協定が暫定合意したことを受けて、次のように声明を発表した。

USMEFは西海岸の新しい港湾労働協定が20日夕、暫定合意に達したことを喜んでいる。数カ月前に西海岸の港湾労働交渉が始まって以来、港湾物流の混雑、停滞が日ましに増大し、労使交渉の長期化と輸出貨物の船積み遅れにより、米国の食肉産業が数十年をかけて築いてきた世界の顧客からの信頼が崩壊する危機に直面 していた。

米国から輸出される食肉のおよそ80%は、西海岸の港湾を通じた海上輸送によるもので、今回の事態は輸出業者のみならず、生産者、加工業者などサプライチェーンのすべての関係者に深刻なダメージとなった。

米国の食肉産業が再び国際的な顧客の信用に応えた供給ができるよう、議会ができる限り早期に新たな協定を批准し、現在、主要港湾にある滞留貨物が一掃されることを期待している。

 
ポーク市場展望

生産増加と輸出鈍化で価格は大幅に低下

 
 

生体豚の供給は依然として予想を上回り、枝肉重量の増加と港湾問題による輸 出制限なども相まって、豚肉は供給過剰となっている。国内市場での値下げ圧力に加え、東部および南部の人口過密地域では、冬の極端な気候によってフードサービスにおける需要も弱まっている。

2月第3週の豚と畜数は228万5000頭で前年比8.2%増。枝肉重量は215ポンドと前年同週比で1%増加。週当たり豚肉総生産量は9.3%増。前年2月の豚肉輸出量は4億2000万ポンドで、週当りに換算するとおよそ1億500万ポンドだが、今年2月を前年比10%減と仮定すると、週当りでは約9500万ポンド。直近3週間の豚肉生産量は平均4億7160万ポンドで、国内市場での豚肉総流通量はおよそ3億7700万ポンドで前年の3億4500万ポンドと比べて8.5%の増加となる。この供給増とフー ドサービスの需要低下が、豚肉のカットアウト価格を前年比27%安に急落させた要因である。

今後の見通しは、短期的にはわずかに上昇し、夏場には改善するが、供給が増え続ける秋口には再び弱まる。輸出に悪影響を与えていた西海岸の港湾の労働争議が終結したものの、貨物の滞留などの影響が残り、さらには米ドルの強さと、中国とロシアの輸入規制、EUの供給増などにより国際市場での競合が激しくなり、豚肉輸出量は限定的な伸びに留まる。

国内需要は季節的な増加に向かうため、低迷しているバラ、モモ、トリミングなどの価格を底支えしそうだが、出荷頭数の増加に加えて枝肉重量も増えている。枝肉重量は約216ポンドと数年前の平均205〜206ポンドに比べ10ポンドも重くなっており、これが特にトリミングの流通量を引き上げている。

現在、赤身とひき材の価格はこの5年間で最も低い。1月末のトリミングの在庫は前年比43%増、過去5年間平均比でも18%増である。春季に向けて、小売業者にとってホットドッグ、ベーコン、ポークチョップの価格は魅力的なものになるだろう。豚肉のカットアウト価格は牛肉との相関で、ここ数年間で最低の水準にあり、また、最近3カ月で生産量が6%も増加した鶏肉の価格との競合にさらされている。結果的に、この春夏の豚肉の予想価格は前年よりも大幅に低下し、2011〜2012年と同レベルになると見込まれる。

 

※2015年2月23日 NPB Pork Merchandiser's Profit Maximizer

 
ポーク関連ニュース

1月の食肉在庫、豚肉はトリミングが大幅に増加

 
 

1月末の食肉在庫調査を見ると、豚肉の在庫量は前年比3.6%減だが、過去5年平均比では5%増と多い。バラは前年同月を大幅に下回り、5年平均比でも5%減となっているが、トリミングは前年同月比42.7%増と多く、これが市況を弱気にさせている要因の一つだ。

生体豚出荷と豚肉の供給量は依然として多く、さらにパッカーが安価のために生産を維持していることから、豚肉供給量は歴史的な増加基調にあり、トリミングの在庫も増加している。

鶏肉の供給量も引き続き増加している。これは鶏肉価格だけでなく、食肉全体の安値にもつながっている。牛肉・豚肉・鶏肉の合計在庫は前年同月比4.2%増で、これから春に向けて生産量がさらに増加するため、今春の食肉市場は全体的に弱気な展開となりそうだ。

 

※2015年2月23日 NPB Pork Merchandiser's Profit Maximizer

  冷凍豚肉の在庫量の推移
 
市況ニュース

生体牛の現金取引価格が軟弱化、3〜4月は下げ基調

 
 

生体牛の現金取引価格は、年初にかなり持ち直した後、小幅に下落して安定した。これから春の需要が本格化するまでの2カ月は、緩やかな値下がりが見込まれる。2月第3週の現金取引は、北部の一部とカンザスでは100ポンド当たり160ドル、枝肉では256〜258ドルと前週を下回る水準で取引された(前週の主要5州の去勢牛価格は平均で161.78ドル)。

先物取引の2月契約分は158.92ドル、4月契約は151.50ドルといずれも前週より下落した。現金取引価格は、先行き数週間で急速な下落が見込まれるものの、先物価格に対しては大幅なプレミアムを維持する。

肥育業者は収益確保のために出荷を先延ばしし、生体重量を増加させている。アナリストは「これにより現金価格は4月に向けて153〜155ドル以上を維持する。しかし、出荷を先送りした肥育牛が市場に出回る5〜6月は、予想ほど強気にはならないだろう」という。

主要5州の去勢牛価格は、昨年のクリスマス前には158.51ドルだったが、1月第2週に169.67ドルまで上昇。1月最終週には159.36ドルに値下がりし、その後は再び上昇してきた。一部のアナリストは、「現金価格は現状がピークに近く、3月、4月と値下がりする。需要に合った出荷と素牛導入を行う必要がある」と指摘する。

2月第1週の去勢牛の平均重量は820ポンドで、前年比13ポンド増。未経産牛は816ポンドで10ポンド増加し、全体では820ポンドで14ポンド増。これは週当たり1万4000頭のと畜頭数に匹敵するもので、2月第3週のと畜数が52万4000頭と過去数十年間の通常週で最も少ない頭数だったにも関わらず、価格が低下した要因であるとして、枝肉重量の大型化に警戒感を強めている。

 

※2015年2月23日 CATTLE BUYER'S WEEKLY

 
輸出動向

2014年の輸出額は牛肉、豚肉ともに記録更新

 
 

USMEFによると、2014年の米国の牛肉および豚肉の輸出額は史上最高値を更新し、前年比で2ケタ増となった。牛肉輸出額は71億3000万ドル、前年比16%増(約10億ドル増)。輸出量は2011年に記録した120万トンには及ばないものの、前年比では2%増。

豚肉の輸出額は66億7000万ドルで前年比10%増。これまでの最高記録でだった2012年実績より6%増加した。豚肉輸出量は218万トンで2012年に記録した262万トンには及ばなかったものの、前年比で2%増加した。ロシアと中国における市場制限、米ドルの高値、最近では西海岸の港湾労働争議による輸送の難航など、数々の問題を乗り越えて拡大を実現した。

USMEFのフィリップ・M・セング会長は「食肉輸出において2014年は傑出した1年だった。年の後半は向かい風が続き、とりわけ西海岸の港湾争議は大きな問題となった。輸出業者が12月に直面した船積みの遅延は、2015年に入ってさらに厳しくなった。争議が解決されなかったら、海外の顧客は米国以外の供給国を探し、米国の食肉産業は需要を取り戻すために長期の努力を余儀なくされただろう。特にチルドビーフとポークの最大の輸出先であり、2014年の輸出額が20億ドル以上もあったアジア市場では、状況が深刻だった」と述べている。

2014年の牛肉輸出価格は、と畜牛1頭当り換算で平均297.68ドル、前年比52.72ドル増となり、生産者に大きな利益をもたらした。豚肉の輸出価格は1頭当り換算で62.45ドル、同8.50ドル増。過去5年間で1頭当たりの輸出価格は、牛肉生産者にとって2倍以上、豚肉生産者にとっては60%以上の増加となっている。2014年の牛肉生産量(内臓肉含む)に占める輸出割合14%に相当し、豚肉は全生産量 の26.5%に達している。

牛肉の輸出先としては、アジアが好調だった。日本への輸出量は24万1129トンで3%増加し、輸出額では14%増の15億8000万ドルとなった。香港は輸出量が19%増の15万4520トンと新記録を達成、輸出額は40%増の11億5000万ドル。韓国へ の輸出額も39%増の8億4740万ドルと最高記録を更新し、輸出量は12%増の11万7567トン。台湾も記録を更新し2億9360万ドル、15%増、3万3804トン、5%増となった。

なお、国別輸出実績の詳細は下記URLで閲覧・ダウンロードできます。
http://www.usmef.org/news-statistics/statistics/

 
輸出関連ニュース

対日輸出可能な牛肉加工品、と畜日は1月23日以降

 
 

日本への輸出が可能になった米国産牛肉加工品の適格条件は、「FSIS(農務省食品安全検査局)の規則に従って小腸遠位部と扁桃腺を確実に除去した生後30カ月未満の牛に由来するもの」(9CFR310.22(a)(2)及びFSIS指令6100.4)であるが、と畜日は2015年1月23日以降である。

AMS(米国農務省農業マーケテイングサービス局)の日本向けEVプログラムで定められているQSA LT-30 プログラム(月齢30カ月未満を確認する品質システム)に従った生産証明、と畜日の明示が必要である。と畜場/牛肉処理工場はAMSの品質評価プログラム(QSA Program GVD1035A)の承認施設。日本と合意した改正条件はFSISおよびAMSのWebサイトで公表されている(一部既報)。

 

※USMEFトレードニュース

 

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