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TRADER'S Be & Po

vol.233 Oct.14.2014
 
米国食肉輸出連合会
NEWS CONTENTS
市況ニュース 生体牛は先物上昇で現金も強気に、ボックスビーフは下落
トピックス 2015年牛肉生産予想、大幅に下方修正―USDA
ワールドトレード アジア市場への輸出は好調
リテイル関連ニュース セブン-イレブンがフィットネス指導者と新商品テスト販売
USMEFインフォメーション 「アメリカン・ポークと肉専用ワインでパーティキャンペーン」
マーケットデータ 生体牛・豚価格、カットアウトバリュ、穀物先物価格
ファクト・シート ポーク(2014年8月)米国の輸出、
と畜頭数・枝肉生産量、飼養動向、日本の輸入量
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市況ニュース

生体牛は先物上昇で現金も強気に、ボックスビーフは下落

 
 

生体牛の価格は、ボックスビーフとは逆の値動きを見せている。先物価格がファンドによる「買い」から、9月最終週に平均100ポンド当たり156.75ドルまで高騰。これを受けて現金取引も強気になり、10月第1週に肥育業者は161〜162ドルでの販売を要求し、パッカーは高値での購入を余儀なくされた。こうした状況が続くと、パッカーの収益が再び悪化し、ボックスビーフの販売が低迷した8月のような状況に逆戻りすることになる。

パッカーの収支は9月上旬まで回復基調にあったが、中旬以降から再び落ち込み出した。このため、パッカーは9月末から10月1週にかけてスポット市場に大量の在庫を放出。しかし、小売バイヤーの買い気は弱く、買い手市場状態に拍車をかける格好となった。

アナリストは、牛肉の卸売は手詰まり状態だと指摘する。小売での牛肉販促が減少し、ボックスビーフの価格を維持できなくなっている。6月の小売需要が予想よりも強かったため、カットアウト価格は7月に記録的な高水準となり、8月上旬には100ポンド当たり259.01ドルを付けた。しかし、この高値で小売店での販促が減少し、牛肉小売価格が高騰。カットアウト価格は9月第4週に239.82ドルまで下落した。

◎肥育業者が生体牛価格を支配、出荷先延ばしも

生体牛市場では依然として肥育業者が優位を保ち、パッカーは100ポンド当たり161〜162ドルでの買いを余儀なくされた。フィードロット総飼養頭数に対して出荷率があまりにも低いため、パッカーは肥育業者に出荷を促進させようとしているが、肥育業者は飼料穀物が豊作であることから、出荷を遅らしても飼料コストの増加は少なく、現金取引価格が多少低下しても採算が合うと判断している。

肥育牛の枝肉重量は9月第1週末に去勢が889ポンド(403kg)、全体平均では822ポンド(400kg)と記録を更新し、その後は2ポンドほど低下したが、前年比ではいまだ19ポンドも重い。アナリストは「フィードロット業者は肥育日数を伸ばし始めている」と指摘する。飼料価格が低下してきたことから、フィードロットでの1頭当り1日の飼料コストは85セント前後で、生体牛1ポンドあたりのほぼ半分となっている。フィードロットのこうした対応は、パッカーの肥育牛調達をさらに厳しい状態にするかもしれない。フィードロットへの導入が少なくなり、4四半期には現金取引市場への出荷頭数がさらに減少する可能性があり、先物価格は162ドルから166ドルの間で推移するだろう。

 

※2014年10月6日 CATTEL BUYER's WEEKLY

 
トピックス

2015年牛肉生産予想、大幅に下方修正―USDA

 
 

USDAは2015年の牛肉生産予想を大幅に下方修正した。8月時点での予想は243億9600万ポンド(1106万5853トン)、前年比1.0%減だったが、9月に発表した予測では237億1100万ポンド(1075万5141トン)、同2.8%減に修正された。

ただし、民間アナリストはそこまでの減産は予想していない。例えばHedgersEdge.comの予測では、2014年の生産量予想241億3000万ポンドに対して、2015年予測は238億1000万ポンドで1.3%減としている。2015年後半の牛肉生産量は2014年を上回ると予測するアナリストが多いようだ。

 

※2014年10月6日 CATTEL BUYER's WEEKLY

 
ワールドトレード

アジア市場への輸出は好調

 
 

牛肉価格が高騰する中、アジアの牛肉市場では従来品の代替カットとマーチャンダイジング・アイデアの提供が米国牛肉産業に利益をもたらしている。アジア諸国の米国産牛肉の輸出は、1〜7月までの累計で金額・物量ともに記録的なペースで伸びている。

為替相場での米ドルが他国の通貨、特に日本円に対して強くなっていることから、先行きは伸び率が鈍化するかも知れないが、USMEF(米国食肉輸出連合会)によると、1〜7月の牛肉輸出量は68万7,752トンで前年同期比4%増。輸出金額は38億9000万ドル、同13%増を記録している。肥育牛1頭当たりに換算した輸出金額は7月で298.56ドル、6月よりもやや低下したが、依然として前年実績を25ドル以上も上回っている。1〜7月では272.70ドルで同31.25ドルの増加。

豚肉輸出量は、7月単月では17万3270トンと3%減少したものの、輸出金額は14%アップ。1〜7月累計では輸出量が132万トン、輸出金額は40億ドルを超え、米国内の価格高騰や他の輸出国との厳しい競争の中でも記録的な伸びを成し遂げている。

USMEFのフィリップ・セングCEOは、「アジア市場における米国産牛肉の需要は引き続き強まっている。米国の供給量が限られる中で、アジアのバイヤー間での競合も強まっており、米国内で使用率の低いカットにさらなる価値を付加するための活動を展開している。新しいカットの普及は米国の生体牛価格にも貢献する」という。供給が極めてタイトな現状で、USMEFのこうした取り組みがアジア諸国への輸出増につながっている。

 

※2014年9月15日 CATTEL BUYER's WEEKLY

 
リテイル関連ニュース

セブン-イレブンがフィットネス指導者と新商品テスト販売

 
 

米国のセブン-イレブンは9月30日、栄養的に優れた食品や自然派飲料のイメージを向上するためのテスト販売を南カリフォルニアで開始すると発表した。

ロサンゼルスにある約104店舗で、「トニー・ホートンのキッチン」を旗印にした「栄養バランスに優れた新鮮なサンドイッチ・ラップ&サラダ」、「冷たく搾ったジュース」などの新しい食品や飲料を販売する。

トニー・ホートン氏はフィットネス指導の第一人者で、ホームトレーニングシリーズP90XのDVDが400万枚を売上げた実績を持ち、最近は健康に良い食品の開発に取り組んでいる。セブン-イレブンでは、「健康志向の消費者に、日常生活を活気づける商品を提供したい」と述べている。

新メニューはサンドイッチ2種、サラダ2種、ラップ・サラダ2種、ジュース4種。価格はサンドイッチとラップ・サラダが4.75ドル〜6.50ドル、ジュースは4.99ドル。

米国の健康関連市場は500億ドルの規模を持つが、さらなる成長が見込まれている。同社では「新しい商品ラインがヒットすれば、南カリフォルニア全域、さらに全米への拡大も考えている」としている。

 

※2014年9月30日 FOODMARKET.com

 
USMEFインフォメーション

「アメリカン・ポークと肉専用ワインでパーティキャンペーン」

 
 

米国食肉輸出連合会(USMEF)は11月14日〜12月31日まで「アメリカン・ポークと肉専用ワインでパーティキャンペーン」を展開します。Webサイトでの応募で抽選によりアメリカン・ポークの詰め合わせ(1kg)と肉専用ワイン(カーニヴォ2012、カリフォルニアワイン協会協賛)のパーティセットを300名にプレゼントするクローズドキャンペーンで、パーティをフックにアメリカン・ポークの需要促進を図ります。

今回の店頭プレゼントキャンペーンでは新たに、その場で当たる「ポークジ」を導入しました。トレイパックに貼るキャンペーンステッカーの裏面のシリアルコードをスマホやPCから入力すると、その場で当落がわかる仕組みになっています。

夏のキャンペーンで好評だったパッケージソース企画についても、引き続きモランボン社とアメリカン・ポークの煮込み料理にぴったりなデミグラソースを共同開発。カタロースや骨付き商品などに添付販売していただける小袋を用意しました。

ボジョレー、クリスマス、お正月といったパーティ需要期に、是非とも今回の企画をご活用いただき、販売促進にお役立て下さい。参加店舗向けのサポートPOSツールとしてレールPOP、B5両面POP、キャンペーンラベルなどを用意しています。詳細は後日USMEFのWebサイトでお知らせ致します。

 
  アメリカン・ポークとん行く専用ワインでパーティキャンペーン
 

 

マーケット・データ

 
 
 
 
 
 

 

ポーク・ファクト・シート