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TRADER'S Be & Po

vol.231 Aug.25.2014
 
米国食肉輸出連合会
NEWS CONTENTS
市況ニュース 生体牛先物価格が下落、現金取引への影響懸念
トピックス ロシアの禁輸、米国の食肉産業への影響は軽微
ポーク関連ニュース 6月の豚肉輸出、6.6%増と好調、下期は伸び率低下
業界ニュース 牛肉の格付制度改定で意見公募開始―AMS
マーケットデータ 生体牛・豚価格、カットアウトバリュ、穀物先物価格
ファクト・シート ポーク(2014年6月)米国の輸出、
と畜頭数・枝肉生産量、飼養動向、日本の輸入量
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市況ニュース

生体牛先物価格が下落、現金取引への影響懸念

 
 

生体牛の先物取引価格は8月7日から下げに転じた。8月第1週の現金取引価格は、生体牛が100ポンド当たり162.70ドル、枝肉価格は255.68ドルで前週並みで安定していたが、ロシアが米国、EU連合、その他3カ国(豪州、カナダ、ノルウェー)からの農畜産物の禁輸を発表したことを受けて、先物価格は下落に転じた。

ネブラスカでは、チョイス以上の肥育牛4400頭が6日に164ドルで取引されたが、翌7日には159.5ドルまで下落、枝肉価格も254.60ドルと値下がりした。アイオワから南ミネソタでもほぼ同じ価格帯での取引となり、カンサスでも1400頭が160ドルで取引された。

アナリストは「牛肉の需要と供給のバランスが変わらないのに、先物を安売りするのは不合理だ。米国産牛肉はロシアには実質的に輸出されておらず、豚肉の輸出量も少ない。ロシアの禁輸措置によって豪州産牛肉とカナダ産牛肉・豚肉が他の海外市場に振り向けられるとの予想で米国産牛肉の価格を下げるのは過剰反応だ」とし、先物価格の下落が現金取引価格に影響することを懸念している。

牛肉・豚肉の供給は世界的に不足している。一国の禁輸によって多少の価格変動や輸出への影響があっても、米国にとって代わりとなる市場はすぐに見つかる。生体牛の取引価格は4日から6日にかけて実質124ポイントも増加しており、牛肉需要に懸念はない。先物取引関係者の群集心理で売りが売りを呼んだ状況だったが、アナリストは「余りにも短絡的すぎる反応だったとわかれば、先物価格が値を戻すこともある」と予想する。

 

※2014年8月12日 CATTEL BUYER'S WEEKLY

 
トピックス

ロシアの禁輸、米国の食肉産業への影響は軽微

 
 

ロシアのプーチン大統領が8月7日、ウクライナ問題の対抗措置として米国、EU、豪州、カナダ、ノルウェーからの農畜産物や水産物を1年間禁輸すると発表して以来、食肉産業界では、この措置によってどの畜種にどのような影響があるのかに関心が集まっている。

禁輸発表の直後、全米チキン協議会とアメリカ家禽鶏卵輸出協会は「この禁輸措置は米国の家禽・食肉産業に大きな影響は及ぼさない」と声明を発表した。「最も大きな負担を強いられるのは、すべての食品、特に食肉と家禽肉をより高い価格で購入しなければならなくなるロシア国民である。ロシアにおける家禽肉価格はすでに値上がりしており、週に2〜3%上昇している」と声明の中で述べている。

2013年のロシアの米国産鶏肉の輸入量は26万7000トン(3億300万ドル)で、ロシアにとって米国は2番目に大きい供給国である。しかし、この量は米国の鶏肉輸出量の7%、年間生産量の1.2%でしかない。両団体は声明の中で、食品は政治的な駆け引きの材料にするべきではないとし、早期の問題解決と自由で公正な貿易の再開に向けて米国政府に協力するとの姿勢を示している。

鶏肉価格にロシアの禁輸の直接的な影響はまだ出ていない。しかし、市場心理面で価格が圧迫される可能性もあり、今後数週間の動向が注視される。

豚肉に関しては、カナダ産に大きな影響が出そうだ。米国産豚肉は2013年前半にラクトパミンに関連してロシアへの輸入が停止され、2014年4月に解除されたが、輸出が承認されているのは2工場のみであり、輸出量はごくわずかでしかない。禁輸の影響は極めて限定的だ。

一方、カナダはかなりの量をロシアに輸出していた。そのため、カナダは負担を軽減しようと状況を見極めようとしているが、最終的には米国への輸出量が増えると予想される。グローバル・アグリ・トレンド社によると、カナダ産豚肉の対ロシア輸出量は年間生産量の11%に相当する。月間約780万ポンド(3538トン)を転売する市場が必要になる。

米国の対ロシア牛肉輸出量は2012年12月以降、実質的にはゼロ。2014年には5706頭の生体牛が輸出されているだけであり、禁輸の影響はほとんどない。

 

※2014年8月13日 FOODMARKET.com

 
ポーク関連ニュース

6月の豚肉輸出、6.6%増と好調、下期は伸び率低下

 
 

今年上半期の豚肉と牛肉の輸出は、価格の高騰にもかかわらず好調だった。ただ、ここにきて伸び率が鈍化する傾向がみられ、第3四半期には供給量の減少もあって、輸出の伸びはさらに低下することが予想される。

6月の豚肉輸出量は14万1822トン、前年同月比6.6%増。いくつかの部位の価格が大幅に上昇しているにもかかわらず、好調な伸びを維持した。前年はロシアへの輸出がなかったが、今年の6月は8846トンで輸出量の6%を占め、これが中国と香港への輸出減を補い、全体の伸びに寄与した。

ロシアの禁輸措置の影響は、第4四半期にモモ肉など一部の部位に現れるかも知れない。メキシコへの輸出量は4万2166トンで好調を持続しており、日本を抜いて最大の市場となった。

牛肉輸出量は7万7973トン、前年同月比0.3%増。日本、カナダ、エジプトなどへの輸出は減少したものの、韓国や香港が高い伸びを示し、全体の成長を牽引した。日本は1万9578トン、同19%減となったが、依然として最大の市場である。韓国への輸出は前年同月比で88%、数量で4367トンも増加した。

鶏肉輸出は27万3664トンで、前年同月より2.9%減少。世界的に飼料コストが下がったことから他国との競合が強まっている。ロシアの禁輸によりモモ系製品の価格は今後、なお一層の安価を強いられることが予想される。

 

※2014年8月11日 NPB Pork Merchandiser's Profit Maximizer

 

 

  主要国別の豚肉輸出量の前年比増減
 

 

  主要国別の牛肉・子牛肉輸出量の前年比増減
 
業界ニュース

牛肉の格付制度改定で意見公募開始―AMS

 
 

USDA・AMS(米国農務省・農業マーケティング局)は8月14日から、牛枝肉の格付制度の改定に向けて関係者からの意見公募を開始した。飼養技術や管理の向上などに対応するのが目的で、関連する測定機器などについても意見を求めている。

現在の米国の牛枝肉格付制度は1997年に策定されたもので、品質等級と歩留まり等級で構成されている。品質等級は主に脂肪交雑と月齢などを基準にプライム、チョイス、セレクト、スタンダードなどに分類される。

1997年の導入以降、牛肉産業界ではグラス・フェッドを含めた肥育の多様化と管理面の格差、輸出への対応などの様々な変化があり、AMSではそれらを格付制度に反映させるため、改定に先んじて肉牛生産者や食品加工者、一般消費者、公的機関の関係者から広く意見を求める。

 

 

マーケット・データ

 
 
 
 
 
 

 

ポーク・ファクト・シート