印刷する
 

TRADER'S Be & Po

vol.220 Feb.24.2014
 
米国食肉輸出連合会
NEWS CONTENTS
トピックス 肉用牛飼養頭数、1951年以来の低水準に
市況ニュース 2014〜2015年の豚肉見通し、第4四半期から下げ基調
牛肉カットアウト価格は急落、さらなる下落も
ポーク関連ニュース 2013年の豚肉製品輸出、対ロシア減が響き7.7%減
生産動向ニュース 牛群の再構築はスローペース、子牛は供給不足
USMEFインフォメーション メンバー5社とFOODEX JAPAN(3月4〜7日)に出展
マーケットデータ 生体牛・豚価格、カットアウトバリュ、穀物先物価格
ファクト・シート ビーフ(2013年12月)米国の輸出、
と畜頭数・枝肉生産量、飼養動向、日本の輸入量
定期購読(無料)の登録はこちら バックナンバーはこちら
 
トピックス

肉用牛飼養頭数、1951年以来の低水準に

 
 

USDA(米国農務省)が公表した1月1日現在の肉用牛の総飼養頭数は8773万頭で、2013年に比べて1.8%減、157万頭も減少した。これは1951年以降で最も少ない水準である。雌牛の頭数は2904万2000頭で前年比0.9%減。1962年以降で最も少なく、2012年に比較しても86万3000頭少ない。

総飼養頭数は2007年以降から毎年減少し、この7年間で884万3000頭も少なくなった。ただ、牛肉の生産量は減少率ほどには落ち込んでいない。2014年の牛肉生産量は243億2000万ポンド(1103万1380トン)と予測されている。これは1994年の243億8000万ポンドとほぼ同水準。

トウモロコシ価格の低下により、今年は重量級の肉牛が増えることが見込まれており、一部のアナリストはさらに高い生産量を予想している。輸出入の動向にもよるが、牛肉供給量は生体牛の飼養頭数が示すほどタイトにはならないとの見方もある。

雌牛は歴史的低水準、フィードロット頭数5%減

USDAのレポートによると、総飼養頭数の減少の他にも注目すべき点が幾つかある。AFBF(アメリカン・ファーム・ビューロー連合会)のジョアン・アンダーソン氏は「すべての雌牛は約3830万頭と1941年以降で最も低い水準にあるが、このうち乳用牛は920万9000頭で前年比0.1%減。1950年代の乳用牛頭数は2230万頭以上だった」という。

また予想外だったのは、多くのアナリストが前年比70万頭前後の減少を予想していた2013年の子牛生産頭数が339万頭と、34万9000頭の減少に留まったことだ。LMIC(家畜販売情報センター)のジム・ロブ氏は、「これは子牛生産者が出産率の低い経産牛を淘汰し、積極的に新しい雌牛を導入することで出産率を改善させたことの表れだ」と指摘する。

もう一つの興味深い点は、全フィードロットの肥育頭数が1269万5000頭、前年比5.0%減であるのに対し、収容能力1000頭以上のフィードロットでは5.4%減となっていること。主に東部コーンベルト地帯の比較的小規模フィードロット(1000頭未満)で肥育頭数が増加していることをうかがわせる。

 

※2014年2月10日CATTEL BUYERS WEEKLY

 
市況ニュース

2014〜2015年の豚肉見通し、第4四半期から下げ基調

 
 

現在の生体豚市場には相反する2つの課題がある。1つはPEDvの発生が豚肉の生産と供給に大きな影響を与えていることだ。今春から夏にかけて供給量は落ち込む可能性が高く、これから正念場を迎える。PEDvの発生件数は今冬に大幅に増加し、生体豚の市場価格は先物取引(夏季契約分)にプレミアムを上乗せする反応を見せている。現状の予測では、PEDvの影響により第2四半期のと畜頭数は1%低下する。

もう1つの課題は、飼料価格の低下とそれに伴う高い収益予測から、業界全体が生産拡大に向けて動き出していることだ。トウモロコシの価格が2013年8月に大幅に値下がりしたことを受けて、枝肉重量を引き上げて収益を増やす動きが強まっている。実際に、最近の出荷体重は前年比で3%増加している。

昨年の夏は好調な輸出需要と高い牛肉価格が生体豚と豚肉の価格を支えたが、今年は供給量が増加すれば価格は下がる。遅くとも第4四半期には価格は低下傾向に転じ、生産拡大が進行する2015年は年間を通して安価になると予測される。

 

※2014年2月10日NPB Pork Merchandiser's Profit Maximizer

 
 
 
 

牛肉カットアウト価格は急落、さらなる下落も

 
 

1月22日、チョイスとセレクトのカットアウト価格はそれぞれ100ポンド当たり240.05ドル、237.40ドルとスポット市場での新高値を更新した。しかし、それ以降の6日間でチョイスは9.30ドル、セレクトは7.65ドルも急落。出荷量が6日間で502ロード(≒コンテナ)と非常に少なかったことが報告されており、パッカーが高値による需要の壁に直面し、生産量を調整したことがうかがえる。この傾向は特にチョイスで顕著だった。

下落を遅らせようと、パッカーはと畜頭数を絞っているが、2月は牛肉需要が最も低い時期であり、カットアウト価格はここ数週間下落を続けそうな気配。スーパーでは2月から牛肉の特売広告などの販促を見直し始めている。

 

※2014年1月27日/2月3日CATTEL BUYERS WEEKLY

 
ポーク関連ニュース

2013年の豚肉製品輸出、対ロシア減が響き7.7%減

 
 

12月の豚肉製品(調理済み製品含む)の輸出量は15万3257トンで、前年同月比6.6%増となった。これにより、2013年の年間輸出量は167万2000トンで前年比7.7%減、数量では約13万8673トンの減少となった。減少の最大の要因はロシア市場の消失だ。

2012年のロシア向け輸出は9万234トンだったが、2013年はわずか5317トンにとどまった。ロシア以外の海外市場では中国と韓国も落ち込んだ。中国企業によるスミスフィールド社の買収が話題を集めたが、中国への輸出量は4万3503トンで前年比21%減となった。韓国向けは9万93トンで同33%減と前年を4万5000トンも下回った。

一方、メキシコ向けは同5.5%増の46万1873トンとなり、日本を凌ぐNo.1市場となった。2013年は米国の豚肉価格が上昇し、アジア市場では他国の比較で相対的に高値となった。特にPEDvの影響により春から夏にかけての出荷が限定的になったことが響いたが、今年も同様の傾向が予想され、輸出拡大には挑戦的な取り組みが必要になるだろう。

 

※2014年2月10日Pork Merchandiser's Profit Maximizer

 
 
生産動向ニュース

牛群の再構築はスローペース、子牛は供給不足

 
 

1月1日現在の肉用牛の雌牛飼養頭数は2094万頭(前年比1%減)と、8年連続の減少を記録した。2005年(0.4%増)と2006年(0.1%増)の2年間を除くと、1996年以降、減少傾向が続いている。だが、最も注目すべきなのは、大方の減少予想(1.5%減)よりも落ち込みが少なかったことだ。

2013年の第4半期は雌牛のと畜頭数が低下、昨年後半からは牛群の再構築に向けた動きが確実に始まっている。牛群増加へのステップはまだ初期であり、歴史的な低水準まで落ち込んだ飼養頭数を再構築するには、非常に長い期間を要するだろう。繁殖業者にとっては、素牛価格が非常に強気なことも未経産牛の導入を躊躇させる一因になっている。

500ポンド以上の雌牛頭数は547万頭で1.7%増となっており、子牛の供給は現状ですでにタイト。1月1日現在のフィードロットの肥育頭数は1995年以降で最も少ない1240万頭。フィードロット導入前の子牛は推計で2680万頭。1995年はフィードロット内に1240万頭、フィードロット外には3500万頭の子牛がいたと推測されることを考えると、業界全体にかなり深刻な影響を与えることになるだろう。

 

※2014年2月10日CATTEL BUYERS WEEKLY

 
USMEFインフォメーション

メンバー5社とFOODEX JAPAN(3月4〜7日)に出展

 
 

米国食肉輸出連合会(USMEF)は3月4日(火)〜7日(金)の4日間、千葉県美浜区の幕張メッセで開催されるアジア最大級の食品・飲料専門展示会「FOODEX JAPAN 2014」のUSAパビリオン内にメンバーパッカー5社とともに出展し、アメリカン・ビーフ、ポークならではの特長を活かしたメニューの提案や、プロモーション展開例などをご紹介いたします。初日には米国本部の会長兼CEOのフィリップ・セングも来場し、日頃の感謝を込めまして皆様をお迎えいたします。 アメリカン・ビーフならびにポークの主な展示、提案内容は以下のとおりです。
【アメリカン・ビーフ】:2013年に輸入月齢制限が変更され、より選択肢が広がり注目されているアメリカン・ビーフでは、ロインを中心としたファミリーカット(かたまり肉)の商品化提案を通し、本場アメリカでのビーフの楽しみ方を紹介。加えて、いま話題の熟成肉やTボーンステーキ等の骨付肉の紹介、焼肉マーケットでの今年の売れ筋アイテムとその商品化等をご提案いたします。
【アメリカン・ポーク】:輸入ポーク市場で高いシェアを誇り、2013年で9年連続輸入量No.1となったアメリカン・ポークでは、ビーフ同様にかたまり肉を使った 『120℃かんたんロースト』 の商品化提案や、ショルダーエンド、クッションといった新しい部位を使った料理提案、バラエティに富んだアメリカン・ポークの加工品を試食とともにご紹介いたします。
なお、共同出展企業と主な注力商品は以下のとおりです(※五十音順)
◇アグリ・ビーフ=月齢規制変更により対日輸出が可能になったアイテムを中心とし たアメリカン・ビーフ
◇シグ インターナショナル=黒豚に特化した豚肉とその加工品
◇シュガーデール/フレッシュマーク=アメリカン・ポークのソーセージなどの加工品
◇ダニエル・インク=アメリカン・ポークの生ハム、サラミなどの加工品
◇マクセイ・インダストリー・コーポレーション/トリプルJファーム=オーガニック ポーク、ハラルビーフ。

会期中はアメリカン・ビーフ、ポークの美味しさを実際に体験していただく機会をご提供いたします。 ブース (USAパビリオンは3ホール・小間番号 3C 04-6) にて皆様のご来場をお持ちしております。

 

 

マーケット・データ

 
 
 
 
 
 

 

ビーフ・ファクト・シート