CBWの第26回(2013年)全米ビーフパッカートップ30調査によると、1日当りと畜能力と年間販売頭数の双方で、タイソンフーズが全米最大のビーフパッカーとしての地位を取り戻した。2008年から2011年まではカーギルミートが1位だった。
カーギルの2012年の処理頭数の減少はわずかだか、年間の牛肉売上高はタイソンの方が高かった。タイソンのと畜は肥育牛のみなのに対し、カーギルの処理頭数にはノンフェッド牛98万頭が含まれる。カーギルは2013年2月にプレンビュー工場(テキサス州)を閉鎖した。同工場は1日当り4650頭の処理能力をもっていた。
このほか、今回の調査で注目される点は、この1年間でトップ30社計のと畜能力が12万7570頭(56工場の合計)と、前年(56工場・13万6395頭)より6.5%低下したことだ。これは1988年の同調査開始以来、最も大きな減少である。最大の最因はプレンビュー工場の閉鎖だが、ほかにノーザン・ビーフパッカーズ(サウスダコタ州)、マーチン・ホールセールミート(ノースカロライナ州)、サンアンジェロパッキング(テキサス州)の3社も閉鎖。この3社で合計2900頭の処理能力があった。
この3社はXLフォースタービーフとしてJBS USA社の傘下に入った。これに伴い、オープン・レンジビーフ、マニング・ビーフ、ブロパック・ニコラスミートパッキング、シェンクパッキングの4社が初めてトップ30入りした。
トップ3社(タイソン、JBS UAS、カーギル)の処理能力は23工場で計8万1775頭(前年は23工場で8万8150頭)。これにナショナル・ビーフ、アメリカンフードグループを加えたトップ5社では、31工場・10万3575頭(同31工場・10万9350頭)。
トップ5社の商業用と畜牛における推定シェアは79.3%で、2011年の78.6%から0.7ポイントアップした。トップ3社のシェアは62.3%で2011年(62.4%)とほぼ変わらず。肥育去勢牛と肥育未経産牛に占めるトップ5社シェア(5位はグレーターオマハパッキング)は94.2%で、2011年の91.8%から2.4ポイントアップ。トップ3社でも74.6%で1.2ポイント上昇した。
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