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TRADER'S Be & Po

vol.214 oct.15.2013
 
米国食肉輸出連合会
NEWS CONTENTS
トピックス オーガニック農産物の相互認証で日米合意
市況ニュース 供給不足から生体牛の強気続く
ポーク関連ニュース 肉豚供給は継続的な不足の可能性も
消費トレンド ランチ用の調理済み食品2ケタ成長―NPD調査
USMEFインフォメーション 「Restaura American Beef」フェア、都内の有名32店で
アメリカン・ポーク「120℃かんたんロースト」キャンペーン
マーケットデータ 生体牛・豚価格、カットアウトバリュ、穀物先物価格
ファクト・シート ビーフ(2013年7月)米国の輸出、
と畜頭数・枝肉生産量、飼養動向、日本の輸入量
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トピックス

オーガニック農産物の相互認証で日米合意

 
 

米国と日本は9月26日、2014年1月1日付で両国間のオーガニック農産物の相互認証による貿易を開始すると発表した。これにより、米国のオーガニック生産者や輸出企業は、拡大する日本の有機食品市場へのアプローチと手続きを合理化することができ、オーガニック産業の雇用創出とビジネスの成長を世界規模で進展できるようになる。

USDAのビルザック農務長官は「この協力によって、米国のオーガニック農業関係者や関連企業のアジア最大のオーガニック市場への参入が容易になるだけでなく、アジアにおけるオーガニック農産物の貿易協定の基盤となる。米国のオーガニック産業全体にとって非常に有益だ」とコメントしている。

USTR(通商代表部)によると、日米のオーガニック市場規模は年々拡大し、すでに360億ドルを超えている。これまでオーガニック製品を輸出する場合は、それぞれの国のオーガニック・スタンダード(日本は有機JAS制度)の認証を取得する必要があった。

今回の協定は相互の認証制度の平等性を認めるもので、先に合意した米国とカナダ/EU間の取り決めと類似している。米国のオーガニック生産者や輸出企業にとっては、対日輸出のための認証取得、検査、証明書などの煩雑な手続きが簡素化できることになり、同時に米国の消費者には年間を通して多種多様なオーガニック製品の提供が増えることに繋がる。

 

※2013年9月26日 USDAreport/meatingplace.com

 
市況ニュース

供給不足から生体牛の強気続く

 
 

生体牛価格は、第4四半期以降の出荷適齢牛の供給不足を見越して、ますます強気になっている。USDAの9月1日付レポートでは、フィードロットの飼養頭数は2010年8月以降で初めて1000万頭を下回り、この10年間で最も少ない。8月の導入数が前年に比べて11%も減ったことが主因。

今後の導入も前年を下回って推移すると予測される中、9月27日には10月の先物契約が100ポンド当たり127.7ドルと反発し、前週の現金取引価格124ドルを大きく上回った。これにより、12月の先物契約はプレミアムがより大きくなると見込んだ肥育業者の買い気がさらに強まった。

生体牛の先物市場は、供給サイドが完全に主導権を握っており、買い手側の苦戦が続いている。9月には小売業者が積極的な販売促進を実施し、牛肉の売れ行きは良好だったが、これは7月から8月前半の卸売価格が低調だったためにいくつかの部位を販促の目玉商品にできたからで、牛肉価格を現状から上げることは難しい。

カットアウト価格の全体平均は100ポンド当たり188.97ドルで、前週から0.58ドル値下がりし、前年同週を0.8%下回った。パッカーが生体牛を100ポンド当たり2ドル以上も高く買ったにも関わらず、チョイス級のカットアウト価格は0.51ドルも値下がりした。その要因の一つは、チョイス等級の牛が多いこと。USDAによると、9月13日までの等級内訳は62.31%がチョイスで、前週比1.51%アップ、前年同週比では3.22%も多い。

 

※2013年9月30日 Cattle Buyers Weekly

 
ポーク関連ニュース

肉豚供給は継続的な不足の可能性も

 
 

肉豚市場は非常に読みづらい状況にある。肉豚の枝肉現金価格は9月17日に100ポンド当たり97ドルに達し、ここ数週間低迷が続いていたパッカーのマージンをさらに低下させた。このため、パッカーは21日・土曜日のと畜頭数を3万頭まで絞り込んだ。この劇的な絞り込みの影響は即座に表れ、金曜日の平均枝肉価格が93.41ドルだったのに対し、カットアウト価格は100ドルを上回るまでに上昇した。

一方で、肉豚の先物価格は以前からの予想通りに下落し、パッカーはすぐに通常のと畜体制に戻した。しかし、こうした目まぐるしい変化以上に、第4四半期の肉豚供給には多くの不確定要素がある。

従来の予想では、10〜11月は季節的にと畜頭数が増加し、枝肉重量も増える中でBBQ需要が減ることから、豚価は下落するとされてきた。しかし最近のデータをみると、その予想にも疑問が出始める。一つには、9月第2週の土曜日から予想レベルよりも広い範囲で秋型のと畜傾向がみえ始めたこと。

ここ2週間の傾向で判断するのは早計だが、最も心配な点はUSDAの6月公表の飼養調査報告よりも供給量が非常にタイトなことだ。現状の数値を基に、以前のUSDAの予想よりも見通しを低くする必要がある。

今年5〜6月に発生が拡大したPEDv(豚流行性下痢ウイルス)は、第4四半期と2014年の第1四半期の肉豚供給に大きな影響を与えるだろう。USDAの次回公表レポートでは、この影響を分析しており、6月時点の報告より今後の出荷予測はかなり下方修正される見込み。今後2〜3週間で枝肉重量の季節的増加が予想通りに進まなければ、生体豚の供給自体がタイトであることが明らかになり、この秋冬には予想されているような豚価下落が起こらないことを示す、もう一つのシグナルになるだろう。

 

※2013年9月23日 NPB Pork merchandiser's Profit Maximizer

  土曜日と畜頭数の推移(2008-2013)
 
消費トレンド

ランチ用の調理済み食品2ケタ成長―NPD調査

 
 

米国のレストラン業界では、小売業界が打ち出す「調理済み食品」との競合が激化し、特にランチの分野では調理済み食品の著しい成長にシェアを奪われている。大手調査会社NPDグループのフードサービス市場調査報告によると、昼食用に小売店で調理済み食品を購入する消費者が2008年以降2ケタの伸びを記録する一方で、レストランでの昼食客は減少しているという。

スーパーなど小売店の調理済み食品は、健康志向のオプションや豊富な品揃え、軽食メニューなど、手頃な価格とワンストップ・ショッピングの利便性で、レストラン(特にファスト・フード店)よりも優位性がある。これにより、昼食用に小売店へ調理済み食品を買いに来る客の数は、2008年以降29%も増加した。同期間にレストランの来店客は、高い失業率と消費マインドの冷え込みから1%減少している。

小売市場の調理済み食品は、昼食に限らず拡大している。同調査によると、2022年までの10年間でさらに10%の伸びが予想される。同期間のレストランの来店客数は4%増にとどまる。同社のレストラン業界アナリストは、「小売店の調理済み食品がレストラン利用者を奪っていることは事実。今後10年間、レストランの客数はそれほど伸びないだろう。フードサービス関係者は、消費者がなぜ小売店を利用してフードサービス・タイプの食事を買い求めるかをサプライ・パートナーとともに学び、成長するこの領域での競争力を上げる必要がある」と指摘している。

 

※2013年9月 FOODMARKET.COM News

 
USMEFインフォメーション

「Restaura American Beef」フェア、都内の有名32店で

 
 

米国食肉輸出連合会(USMEF)は11月1〜15日まで、都内のイタリアン、フレンチレストラン32店舗でアメリカン・ビーフをメイン食材に用いてオリジナル料理を提供する「Restaura American Beef」(レストゥーラ アメリカン・ビーフ)フェアを開催します。参加店舗は「シェ・イノ」や「アクアパッツァ」、「マルディ・グラ」などの有名店ばかりです。

レストラン(Restaurant)の語源Restoreには「回復する、本来の良い状態になる」という意味があります。今回はイタリア、フランスの料理店が参加することから、両国の言語の基となるラテン語に変換した「レストゥーラ」をフェアのタイトルに用い、2月から輸入条件が変更され、再び本場のアメリカン・ビーフの味、品質が提供できるようになった喜びをフェア名に込めています。

9月30日には東京・渋谷区広尾の「アクアビーノ」でキックオフパーティーが開催され、女優の菊川怜さんや俳優の中尾彬さんなど多数の著名人が出席しました。「アクアパッツァ」の日高良実シェフ、「リストランテ アルベラータ」の高師宏明シェフ、「ピアットスズキ」の鈴木弥平シェフの3氏により、アメリカン・ビーフの中でも最高規格であるプライムを使った特別コースが提供されました。

モデルの前田典子さんは「フェアで美味しいアメリカン・ビーフが提供されることは非常に楽しみ。期間中にたくさんのお店をまわりたい」とコメントしたのをはじめ、参加された著名人の方々から次々と期待の言葉が述べられました。
http://www.americanmeat.jp/csm/event/fairs/restaura/

 
 
 

アメリカン・ポーク「120℃かんたんロースト」キャンペーン

 
 

米国食肉輸出連合会(USMEF)は秋冬のイベントシーズンに向けて、10月1日から12月31日まで、WEBオープンキャンペーン“おいしく「120℃かんたんロースト」をつくるならアメリカン・ポーク”キャンペーンを実施します。

人気料理家の行正り香さん考案のアメリカン・ポーク「120℃ロースト」は、アメリカン・ポークのかたまり肉に塩こしょうをして、120℃のオーブンで60分焼くだけ。くせがなく、きめ細やかな肉質のアメリカン・ポークだから引き出せるやわらかさで、薄切り肉では味わえないローストのおいしさを味わえる驚きの簡単レシピ。

このレシピをより多くの消費者に知っていただきたいとの思いから、今回のキャンペーンでは簡単なクイズに答えて応募いただいた中から抽選で200名にアメリカン・ポークのかたまり肉500gをプレゼント。また、行正さんによるレシピが満載の「特製アメリカン・ポークカレンダー」をWチャンスとして5000名にプレゼントします。

今回のキャンペーンは10月初旬より量販店の店頭でもポスター、販促物などを順次掲示するとともに、行正さん出演によるTVコマーシャル「行正り香のアメリカン・ポークごちそうレシピ」をD-life、BSチャンネルで放映。同コマーシャルはYouTubeや電車内の動画広告でも放映を予定しており、店頭連動型でWEB、TV、交通広告など多様なメディアを駆使して展開します。
http://www.americanmeat.jp/csm/present/131001/

 

 

マーケット・データ

 
 
 
 
 
 

 

ビーフ・ファクト・シート