7月末日現在の食肉の在庫は、合計22億7500万ポンド(約103万1940トン)で前年同月比3%増、過去5年間平均と比較すると4.2%上回っている。
<豚肉>
豚肉の全在庫は5億4530万ポンド(24万6200トン)で、前年同月比0.8%減だが、過去5年間平均との比較ではまだ11.7%も多い。豚肉の在庫は通常なら7月には大幅に水準を下げるが、今年は前月比4%減とわずかな減少にとどまった。6月の在庫消化が前月比14.3%減と空前の水準を記録したこともあるが、エンドユーザーは7月の在庫消化には慎重だった。モモの在庫量は1億8160万ポンド(約8万2374トン)、前年同月比で15.1%増、過去5年間平均との比較では31.8%増と依然として多く、前月に比べ12%も上積みされた。
一部のエンドユーザーはPEDv(豚流行性下痢ウイルス)の影響を懸念し、サマー・ホリデー需要に備えて、ある程度の在庫を持つことを決断したようだが、供給が安定する中で追加の在庫は年末に向けて価格を下げる要因となるだろう。9〜11月にかけての豚肉市況は弱基調と予想されているが、実際にどれくらいの在庫が市中に出回るかにかかっている。
バラの在庫は2829万ポンド(1万2832トン)で前年同月を0.7%上回っているものの、5年間平均では約29%も少ない。挽き材の在庫は3700万ポンドで前年同月比18.1%減、5年間平均比では7.1%減となっている。
<牛肉・豚肉>
ボンレス・ビーフの在庫(輸入品、脂肪、トリミング含む)は4億1930万ポンドで前年同月比8.1%増、5年間平均との比較では15.7%増と多い。この内訳は不明だが、最近の牛肉の価格動向から判断すると、赤身の在庫が前年を上回っているとは考えづらい。カット肉の在庫は4460万ポンドで前年同月比39%減、5年間平均との比較では32%減と推定される。
鶏肉の合計在庫は6億8510万ポンドで、前年同月比5.3%増と着実に増加している。季節的な在庫増加は予測されていたことだが、ブロイラーの急激な在庫増は、年初の価格急騰の後に需要が壁にぶつかったもので、このまま推移すると年末にはかなりの打撃を受けるかもしれない。
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