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TRADER'S Be & Po

vol.211 aug.12.2013
 
米国食肉輸出連合会
NEWS CONTENTS
市況ニュース 生体牛は価格維持、牛肉卸売価格は値下がり
ポーク関連ニュース 6月の豚肉在庫は大幅減、モモは依然として過剰感
需給トレンド 肥育牛供給は10月まで潤沢、それ以降は急減も
セーフティ関連ニュース 食中毒への対応と追跡で新しいガイドライン策定
マーケット・データ 生体牛・豚価格、カットアウトバリュ、穀物先物価格
ファクト・シート ポーク(2013年6月)
米国の輸出、と畜頭数・枝肉生産量、飼養動向、日本のアメリカ産ポークとポーク調整品輸入量
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市況ニュース

生体牛は価格維持、牛肉卸売価格は値下がり

 
 

生体牛の価格は安定しているが、牛肉の卸売価格は安値の兆しが見え始めている。7月の生体牛の現金取引価格は、この数年来で最も上下動が狭い価格帯で推移した。カンザス州とテキサス州の生体牛取引は、4週間続けて100ポンド当たり119ドルだった。これに対してチョイスのカットアウト価格は、同期間に10ドル近くも値下がりした。

アナリストは、現金取引価格と8月の先物価格が121〜122ドルで契約された背景には、肥育業者がこれ以上の牛肉の安売りを回避したいとの思惑があるという。

これにより、パッカーは生体高、部分肉安に直面し、利益はこの2〜3カ月の水準に比べて少なくとも3分の2程度落ち込んだ。このため、パッカーは過剰生産にならないよう、肥育去勢牛と未経産牛のと畜処理を減らす可能性がある。しかし、「それでもカットアウト価格は反発しないかも知れない。フィードロットには4月以降から重量級の肥育素牛の導入が増え続けており、これから大型の肥育牛の供給が増えるからだ」とアナリストはいう。パッカーがさらにと畜頭数を減らし、カットアウト価格とマージンを好転させようとすれば、これらの出荷が先送りされ、9〜10月には予想よりもはるかに重量の大きい牛が出荷されることになる。

 

※2013年7月29日Cattle buyers weekly

 
ポーク関連ニュース

6月の豚肉在庫は大幅減、モモは依然として過剰感

 
 

6月末の豚肉在庫は、5億6490万ポンド(25万6235トン)で前年同月を4.7%下回ったが、過去5年間平均との比較ではまだ8.3%増。豚肉在庫は例年、6月には減少するが、今年は前月比14.3%減と、この20年間で最も大幅に減少した。

ただ、モモの在庫は前月よりも増加し、全在庫量の4分の1以上を占めている。モモの在庫は4月から着実に増加し、6月末では1億6110万ポンド(7万3000トン)で前年同月比9.3%増、過去5年平均との比較では27.4%増と多い。秋口に向けて、一部のエンドユーザーには春先から安値が続いているモモの在庫を活用する動きが強まり、輸出の向上に繋がるとの見方もある。

6月に記録的な高騰をみせたバラは、在庫量が一気に減少し、4270万ポンド(1万9368トン)まで水準を下げた。前年比で12.8%少なく、過去5年間平均との比較では25%も少ない。バラの価格は高騰した反動もあり、ここ数週間は不安定であるが、水準は依然として高い。

豚ロースは2920万ポンド(1万3245トン)で前年同月比7%のダウン。豚挽き材の在庫は4830万ポンド(2万1909トン)で前月比18.4%の減少だが、前年同月比では4%多く、過去5年間平均よりも5%多い。

 

※2013年7月29日 NPB Pork Merchandiser’s Profit Maximizer

 

 

  冷凍豚肉の在庫量の推移
 
需給トレンド

肥育牛供給は10月まで潤沢、それ以降は急減も

 
 

生体牛の供給量は10月まで潤沢。フィードロットでは過去3カ月間、最も重量級の素牛導入が続き、出荷適齢の肥育牛が年初のレベルを上回っている。4〜6月には、800ポンド超の素牛が昨年よりも37万6000頭も多く導入された。6月の800ポンド超の素牛の導入は62万5000頭で、米国農務省(USDA)がキャトル・オン・フィードの統計を開始した1996年以降で最も多い。前年同月との比較では5月に引き続き13万1000頭も多くなっている。

オクラホマ州立大学のダレル・ピール氏は、今年のフィードロットへの素牛の導入の重量分布がほとんどの区分で変化していることを注目している。2013年上半期、700ポンド未満の素牛の導入頭数は前年同期比10.8%減、頭数では49万3000頭も少ない。一方700ポンド以上の導入は8.5%増、頭数では51万7000頭も多かった。

同氏は「肥育牛業界では1歳以上の素牛導入への移行が進んでいる」という。この数年のとうもろこし価格の記録的な高騰が要因だが、より長期的な変化の一部かも知れないと分析する。フィードロット肥育頭数と重量区分は、8〜10月の肥育牛出荷は潤沢だが、10月以降から2014年にかけては急激に減少する可能性があると同氏は指摘している。

今年上半期の導入頭数は、前年同期比で0.6%増、頭数で6万4000頭の増加。これは大規模フィードロットで未経産牛の導入が増えたことが主因。7月1日現在、未経産牛の肥育頭数は前年を下回ったが、まだ1月とほぼ同じ頭数を維持している。しかし、今後は繁殖用に保留される雌牛の頭数が増えることから、素牛供給が絞り込まれる可能性がある。さらにメキシコからの輸入素牛が減少していることから、今年後半は素牛不足になることが確実視されている。

 

※2013年7月29日Cattle buyers weekly

 
セーフティ関連ニュース

食中毒への対応と追跡で新しいガイドライン策定

 
 

食中毒の発生状況を追跡調査し、発生後に小売業者や食品加工施設の管理者が果たすべき役割を明確にした新しいガイドラインが策定された。連邦政府と食品業界のあらゆる分野の専門家らの協力によって開発されたガイドラインは、食中毒の潜在的な発生の兆候を見つけるとともに、食中毒発生後の対応と追跡調査までを網羅している。

農務省のヴィルザック長官は「食品安全を確保するため、食品業界と政府には共有責任がある。このCIFORのガイドラインは、感染経路を追跡するために、発生時の具体的な役割と責任の所在を明確化することで、企業と消費者にとって大きな信頼関係を生むものになる」と述べている。

CIFORとは、食品業界をはじめ、疫学、環境衛生および分析機関等の専門家、地方、州、連邦機関の代表を含む共同作業チーム。食中毒発生を検知し、調査し、コントロールし、予防するための手法を改善するため組織化された。連邦機関にはUSDAの食品安全検査局(FSIS)および保健福祉省の食品医薬品局(FDA)、および疾病管理予防センター(CDC)が含まれている。

全米レストラン協会のドーンスウィーニー会長兼CEOは「当協会はCIFOR策定のために積極的な役割を果たしてきたことを誇りに思う。このガイドラインはレストランの経営者と管理者にとって重要なツールであり、公衆衛生を確保する業界の使命を反映している」と述べ、食品マーケティング協会(FMI)のサラシン代表は「食品小売業界にとって食品の安全性は事業の根幹であり、FMIはこのガイドラインの一端を担うパートナーだ」と述べている。

 

※2013年7月31日USDA・FSIS News

 

 

マーケット・データ

 
 
 
 
 
 

 

ポーク・ファクト・シート