生体牛の供給量は10月まで潤沢。フィードロットでは過去3カ月間、最も重量級の素牛導入が続き、出荷適齢の肥育牛が年初のレベルを上回っている。4〜6月には、800ポンド超の素牛が昨年よりも37万6000頭も多く導入された。6月の800ポンド超の素牛の導入は62万5000頭で、米国農務省(USDA)がキャトル・オン・フィードの統計を開始した1996年以降で最も多い。前年同月との比較では5月に引き続き13万1000頭も多くなっている。
オクラホマ州立大学のダレル・ピール氏は、今年のフィードロットへの素牛の導入の重量分布がほとんどの区分で変化していることを注目している。2013年上半期、700ポンド未満の素牛の導入頭数は前年同期比10.8%減、頭数では49万3000頭も少ない。一方700ポンド以上の導入は8.5%増、頭数では51万7000頭も多かった。
同氏は「肥育牛業界では1歳以上の素牛導入への移行が進んでいる」という。この数年のとうもろこし価格の記録的な高騰が要因だが、より長期的な変化の一部かも知れないと分析する。フィードロット肥育頭数と重量区分は、8〜10月の肥育牛出荷は潤沢だが、10月以降から2014年にかけては急激に減少する可能性があると同氏は指摘している。
今年上半期の導入頭数は、前年同期比で0.6%増、頭数で6万4000頭の増加。これは大規模フィードロットで未経産牛の導入が増えたことが主因。7月1日現在、未経産牛の肥育頭数は前年を下回ったが、まだ1月とほぼ同じ頭数を維持している。しかし、今後は繁殖用に保留される雌牛の頭数が増えることから、素牛供給が絞り込まれる可能性がある。さらにメキシコからの輸入素牛が減少していることから、今年後半は素牛不足になることが確実視されている。
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