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TRADER'S Be & Po

vol.209
 
米国食肉輸出連合会
NEWS CONTENTS
市況ニュース 牛肉価格と生体牛価格がともに下げ止まり
フィードロットへの導入素牛が大型化、秋口の生体市場に影響
ポーク関連ニュース 生体豚価格は短期的に現状維持、2014年は供給増で下げ
ウォルマートのポークグリルキャンペーンが好調
需給トレンド 雌牛の予想以上の淘汰で牛飼養頭数の縮小続く
トピックス 学校での健康的な食品選択で新基準を策定-USDA
マーケット・データ 生体牛・豚価格、カットアウトバリュ、穀物先物価格
ファクト・シート ポーク(2013年5月)
米国の輸出、と畜頭数・枝肉生産量、飼養動向、
日本のアメリカ産ポークとポーク調整品輸入量
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市況ニュース

牛肉価格と生体牛価格がともに下げ止まり

 
 

下げ基調にあった牛肉価格と生体牛の取引価格は、一時的に下げ止まった。しかし、7月4日の独立記念日の前後で小売りの売れ行きが上向かないと、再び下降するかも知れない。パッカーは週あたりのと畜頭数を65万頭以下に保ち、牛肉価格を維持しようとしている。その上、と畜可能な肥育牛の供給量は前年同期よりも少ない。このため、 6月と8月の生体牛の先物取引価格は、100ポンド当たり120ドルを上下する動きを繰り返しており、現金取引価格にもこれが反映されている。

チョイスのカットアウト価格は6月20〜21日に100ポンド当たり199.36ドルと1.97ドル下げたが、セレクトのカットアウト価格は1.51ドル上昇し、185.88ドルとなった。6月4日にはチョイスとセレクトの価格差が21.20ドルもあったが、その価格差が一気に13.48ドルまで縮まった。

アナリストは、チョイスの価格は休日による稼働日数の減少にも拘らず、休日明けには価格低下への圧力がかかると予想する。一方、生体牛の現金取引は6月17日からの週は成立が少なく、カンサスとテキサス州で120ドルと1週前から2ドルの下げ、アイオワ・ネブラスカ州では121.50ドルで少量が取引されたが、カットアウト・生体牛ともに休日明けの動きが注視される。

 

※2013年6月24日Cattle Buyers Weekly

 
 

フィードロットへの導入素牛が大型化、秋口の生体市場に影響

 
 

フィードロットへの導入素牛は、2カ月連続して重量級の頭数が増加しており、秋口の生体牛価格の下落要因になりそうだ。5月の導入頭数のうち、800ポンド(363kg)を超える重量級の素牛は80万頭で、前年同月より13万1000頭も多い。4月は665万頭で前年同月を11万4000頭上回っていた。これらの素牛は9〜10月に肥育牛として出荷される。6月も重量級の素牛導入が多かったが、4〜5月だけでも800ポンド以上の導入素牛が前年を24万5000頭も上回っているため、秋口の肥育牛価格への影響が懸念される。

出荷可能な肥育牛は、前年との比較では7月に最も大きく落ち込むと予想されるが、肥育業者は秋口の大量供給を見越して、価格下落を相殺するためにも今夏に積極的に出荷するだろうとアナリストはみる。North America Risk Management Servicesのボブ・プライス氏は、重量級の素牛が多く導入されたことは、結果として農場の回転率を速くし、産肉量の多い枝肉を得ることになると指摘する。この2カ月間に導入された重量級の素牛の数は驚くべき水準であり、8〜9月に出荷される肥育牛は頭数も多く、重量もここ数年で最も重くなると予想される。

肥育業者は飼料コストの上昇から軽量素牛の導入を敬遠してきた。しかし、枯れた牧草地や粗悪な牧草の放牧地で、牛を長期にわたり飼養することはできなかった。放牧地の多くが干ばつから抜け出し、土地の素養は向上しているが、繁殖用母牛のと畜頭数が依然として多く、肥育素牛供給が安定するまでにはまだ相当な期間を要するだろう。

 

※2013年7月1日 NPB Pork profit maximize's

 
ポーク関連ニュース

生体豚価格は短期的に現状維持、2014年は供給増で下げ

 
 

USDA(米国農務省)の最新レポートによると、生体豚の価格は短期的には現状を維持し、供給量が潤沢になる2014年には安くなるとの見方をしている。6月1日現在の豚飼養頭数は6664万7000頭で、前年同期よりやや減少している。レポートの公表前、アナリストは0.6%の増加を見込んでいたが、予測より少ない頭数だったことは、穀物生産用の農地の状況と6月の生体豚価格が強気展開だったことと符合する。

飼料コストが先行き安くなると見込まれることから、養豚業者はこれから年末までの間に着実に繁殖を増やしていくと予測される。今回のレポートの結果は、今後の供給予測でも重要な意味が含まれている。肥育豚の飼養頭数は6076万5000頭で前年を0.1%下回った。公表前は0.75%増と予測されていたが、減少幅は確実に小さくなっている。

一方で、50ポンド未満の子豚の頭数は1967万6000頭で1%減と報告されたが、実際の3〜5月の子豚生産頭数は前年よりわずかながら増えている。カナダからの子豚の輸入減少とPEDウイルスの感染による死亡率の上昇が要因とみられ、第3四半期と第4四半期は一時期な供給減でと畜頭数が低下する可能性がある。

 

※2013年7月1日 NPB Pork profit maximize's

 
 

ウォルマートのポークグリルキャンペーンが好調

 
 

NPB(全米豚肉委員会)とウォルマートのタイアップによるポークのグリルプロモーションが大きな成果を上げている。この販促では、ポークのグリル料理のシズル感あふれる広告や販促ツールを開発し、消費者の欲求を刺激し、夏場の豚肉需要を拡大させている。

ポークチェックオフの全米リテール・マーケティングマネージャーは、「今回のウォルマートのキャンペーンで発信されたメッセージは従来にはなかったもので、豚肉の購買頻度を明らかに高めることに成功した。これによって今夏の豚肉需要が引き上げられた」と指摘する。

ウォルマートは高品質で新鮮な豚肉で、グリルに欠かすことのできないポークチョップや骨付きアイテムなど幅広い品ぞろえを訴求し、全米の至る所で消費者のグリル嗜好を最高潮に盛り上げた。6月3日から7月6日まで、豚肉を主役とした広告を全米の店舗で展開し、テレビ・ラジオでの広告放送やオンライン広告を通じて豚肉の販売促進を積極的に展開した。

このキャンペーンでは、消費者が自分の好きな豚肉のカットをビーフステーキのようにできることを提案。「豚肉の味を楽しむために設備の整った厨房は必要ない。少々の塩コショウとグリルがあれば、ビーフステーキのような美味しい豚肉グリル料理が味わえることを伝えることに焦点を当てた」という。

ウォルマートでは豚肉販売の好調さを維持する一環として、7月4〜7日にニューオリンズで主催する「ESSENCE・フェスティバル2013」(食品と音楽、文化の祭典)でもイベントを実施する。米国南部の一部店舗ではグリルマスターを選ぶ郷土料理大会を開き、地域の受賞者は、全米一のグリル料理自慢の名誉とトップ賞をかけて、同フェスティバルのキックオフイベントのステージで腕を競い合う。ウォルマートはこれらの一連の催しを通して、消費者の豚肉への関心を維持していく計画である。

 

※2013年7月2日NPB Pork Checkoff NEWS

 
 
需給トレンド

雌牛の予想以上の淘汰で牛飼養頭数の縮小続く

 
 

干ばつの影響と生産コストの上昇により、繁殖業者が予想以上に経産牛を淘汰していることから、米国の肉用牛の総飼養頭数は当面、縮小傾向が続くと予測される。LMIC(畜産市場調査情報センター)のデータによると、今年6月8日までの雌牛のと畜頭数は、140万6547頭(前年比2.6%増)で前年より3万5906頭も多い。LMICのジム・ロブ氏によると、繁殖用雌牛の飼養頭数は2012年に86万3000頭が削減され、その後、さらに40万頭が減少し、来年1月には2929万5000頭程度になると予測されている。

子牛生産頭数は、2012年に前年比で103万4000頭も減少したが、2013年はさらに80万頭以上も減少すると予測される。これに加え、今年1月1日現在の飼養動向調査で、本来なら繁殖用になるはずだった10万頭の未経産雌牛が、実質的に肉用牛としてフィードロットに導入されてしまった。このため、今年1月1日現在で8930万頭であった牛の総飼養頭数は、来年の1月1日には8800万頭にも満たないかも知れない。

 

※2013年6月24日Cattle Buyers Weekly

 
トピックス

学校での健康的な食品選択で新基準を策定-USDA

 
 

USDA(米国農務省)は6月27日、学校における新しい栄養基準「スマート スナック イン スクール」を制定し、より健康的な食の選択肢を提供すると発表した。2010年に制定された「Healthy, Hunger-Free Kids」法は、米国の学校内で販売されるすべての食品の栄養基準値を設定することを求めており、今回の新しい栄養基準は、今年初めの提案に対して寄せられた25万通を超えるコメントを踏まえて制定された。新基準の概要は以下の通り:

  • ■推奨食品と避けるべき食品:
    全粒穀物、低脂肪乳製品、果物、野菜、低脂肪タンパク質などの摂取を推奨。脂肪分、砂糖類、ナトリウムの摂取を控え、子供たちに必要な栄養素を提供する。
  • ■目標を絞った基準設定:
    プロテインやカフェイン含有量などの基準を年齢に応じて設定する。
  • ■伝統的食生活への配慮:
    誕生パーティーや祝賀会行事で親が手作りのランチボックスやお菓子を持たせることや、学校でのBake-sale(パンやクッキーを焼いて販売する募金活動)などの伝統的な行事と食の習慣を維持する。
 

※2013年6月27日 USDA NEWS / Meatingplace

 
 

 

マーケット・データ

 
 
 
 
 
 

 

ポーク・ファクト・シート