USMEFによると、1〜4月の牛肉輸出量は34万3,020トンで前年比5%減であったものの、金額で17億5,000万ドルで同2%以上の増加となった。豚肉は70万2,268トン、金額では19億6,000ドルでいずれも前年に比べ10%減。ラクトパミンによる輸入規制問題は、これまで1億5,500万ドルのダメージを与えているが、USMEFによれば、輸出の全体的な傾向は、市場アクセス問題と主要市場の国内供給の過剰によって低迷しているという。ロシア、メキシコ、韓国などがその代表的な市場である。しかし4月の輸出動向をみると、いくつかの主要輸出国で拡大に向けた兆候が明確に表れている。とくに日本は数量で49%増、金額で44%増と著しい伸びをみせ、カナダを抜いて2003年以来で初めてNo.1市場の座を回復した。香港も引き続き成長を維持し、台湾も昨年の落ち込みから回復傾向にある。
USMEFのフィリップ・セングCEOは「日本の成長についてのUSMEFの予測は、当初あまりにも強気だと指摘されたが、われわれは日本の既存のバイヤーの要
望を熟知しており、米国産牛肉の幅広い商品供給力が新しいビジネスを広げることを確信していた」という。ただしセングCEOは、日本への牛肉輸出があまりにも急激に増加するとセーフガードが適用されることになり、米国の輸出業者と日本の輸入業者双方の熟慮が必要だと指摘している。
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