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TRADER'S Be & Po

vol.206 may.27.2013
 
米国食肉輸出連合会
NEWS CONTENTS
市況ニュース 生体牛価格、大幅下落もBBQシーズン到来で持ち直すか
牛肉のカットアウト価格は高値更新、6月中旬まで200ドル台か
豚肉のマージン、生産者は黒字化、パッカーは赤字
トピックス 2013年の牛肉輸出、インドがトップに
フードサービス 4月のレストラン売上、459億ドルと記録更新
穀物関連ニュース USDAの穀物需給予測、とうもろこしは記録的な収穫量
メニュートレンド マクドナルドが新しいクォーターパウンダー3種類を発売
USMEFインフォメーション アメリカン・ビーフの生産と格付に関するDVDを制作、配布
「米国プロセッサーリスト」、HPよりダウンロード可能に
マーケット・データ 生体牛・豚価格、カットアウトバリュ、穀物先物価格
ファクト・シート ビーフ(2013年1〜3月)米国の輸出、
と畜頭数・枝肉生産量、飼養動向、日本の輸入量
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市況ニュース

生体牛価格、大幅下落もBBQシーズン到来で持ち直すか

 
 

生体牛の現金取引価格は、先物価格の下げに連動して大幅に値下がりした。5月第2週の現金取引は、100ポンド当たりで前週より2〜3ドル安となった。この値下がりは、春先からの高値の一時的な修正との見方もある。例年なら季節的に肥育牛の出荷が増加するが、今年はこれまでのフィードロット導入頭数が少なかったため、前年に引き続き供給が少ない。一部のアナリストは、春先の現金価格が高過ぎた反動であり、これ以上の下げはなく、5月中は100ポンド当たり132ドル〜134ドルで推移するだろうと予想している。

需要面でも良い動きがある。5〜6月は年間で最も牛肉需要が高まる時期だが、今年は気候不順でBBQシーズンの到来が遅れていた。このため、牛肉産業界では5月を「Beef Month」と称して、大規模な販売促進を開始し、小売業者もこの2年間で最も積極的な販促活動を展開し始めた。経済も徐々に回復し、失業率 も低下して、ガソリン代も安くなった。これらはすべて5〜6月の牛肉購入量の増加につながると思われる。

 
 

牛肉のカットアウト価格は高値更新、6月中旬まで200ドル台か

 
 

毎日公表されるチョイスのカットアウト価格は、5月9日に100ポンド当たり205.49ドルと新たな高値を付けた。8日までの10日間で13.95ドル上昇し、9日には一気に4.91ドルも値を上げた。BBQシーズンの到来遅れで仕入を絞っていた小売業者が、スポット市場で補充買いに走ったことが主因だが、多くの関係者はここまでの高値は予想していなかった。小売サイドでは引き続き積極的な販促が展開されていることから、多くのアナリストは6月中旬までは100ポンド200ドルほどで推移するとみている。これが生体牛価格を押し上げる要因になるだろう。

懸念材料は、外食産業での牛肉需要と輸出が低迷していること。輸出は牛肉の価格上昇により量的に減少している。USMEFによると、第1四半期は数量ベースで4%減少した。ただし輸出額では前年を5%上回った。特に輸入条件が変更された日本への輸出は今後も増加が期待できる。

 

※2013年5月13日 Cattle buyers weekly

 
 

豚肉のマージン、生産者は黒字化、パッカーは赤字

 
 

ポークパッカーのマージンが減少している一方で、生産者のマージンは5月第1週に黒字に転換した。Sterling社のPork Profit Tracker報告によると、出荷豚1頭当りの生産者マージンは8ドル以上改善し、3.55ドルの黒字となった。生体豚の現金取引価格が100ポンド当たりで2.97ドル上昇し、1頭91.41ドルとなった。同社の推定ではパッカーのマージンはこの1週間で1頭当り4.49ドル低下し、結果的に1頭当りで14.44ドルの損失となった。

一方、肉牛の肥育業者とパッカーの差益は豚肉と逆の動きとなった。肥育牛の現金取引価格が安くなり、牛肉の卸売価格が上昇した。肥育業者のマージンは1頭当り12.00ドル下落し、1頭当りの損失は103.08ドルに。パッカーの平均的なマージンは1頭当り19.55ドルになったと推定される。

 

※2013年5月13日 Pork Network

 
トピックス

2013年の牛肉輸出、インドがトップに

 
 

USDAの予測によると、2013年の牛肉輸出量でインドが第1位になる見込みだが、トップの座は短期間で終わりそうだ。インドは2013年にバッファロー牛肉(カラビーフ)を170万トン輸出すると予想される。USDAが昨年10月に公表した予測値では216万トンとなっており、今回大幅に下方修正されたが、それでもブラジルを10万トン上回る見込み。ブラジルは2012年に152万4,000トンを輸出し、世界最大の輸出国となった。豪州の2012年の輸出量は140万7,000トンで2年連続の第3位。2013年には米国向けの輸出が増加するものの、146万5,000トンと予測されている。

 

※2013年5月6日 Cattle buyers weekly

 
フードサービス

4月のレストラン売上、459億ドルと記録更新

 
 

NRA(全米レストラン協会)のレポートによると、全米の4月のレストランの売上高は過去最高を更新した。第1四半期は賃金税率問題などから不調であったが、これまで外食支出を控えてきた消費者の潜在需要が、景気良化とともに回復・拡大傾向にあることが鮮明になった。

4月のレストラン売上額は459億ドルに達し、3月に比べて0.8%増加。2012年12月の過去最高の売上高を2億ドル上回った。

NRAが4月に実施したレストランの利用頻度調査では、49%が節約のためにレストランの利用を避けていたと回答したが、女性では54%が頻繁にレストランを利用したいと考えており、男性も44%が利用したがっている。回答者の51%は、テイクアウトやデリバリーよりもレストランで食事をしたいと回答。いったん個人的な財政状態が好転し始めれば、潜在需要としてのレストラン利用が増加することから、1カ月先にはさらに売上動向が改善するとNRAは分析している。

 

※2013年5月14日 National Restaurant Association

 
穀物関連ニュース

USDAの穀物需給予測、とうもろこしは記録的な収穫量

 
 

米国農務省世界農業観測ボード(USDA/WAOB)は5月10日、2013/14年穀物需給見通しを公表した。このうち、トウモロコシの予測の概要は以下のとおり。

2013年は記録的な収穫量が予測される。干ばつの影響があった2012年(2億7,400万トン)に比べると、31%増の3億5,900万トンが生産される見通し。米国の2013/14年の輸出予測は3300万トンで、2012/13年を74%上回ると予測されている。単収(エーカー当り)は、2012年が干ばつにより平均で123.4ブッシェル だったが、今回の予測では158ブッシェルとされた。USDAの当初(2月時点)予測は163.5ブッシェルで、5.6ブッシェル低下した。コーンベルト地帯のほぼ全域での作付けの遅延を反映したもの。

2013/14年の作付面積は9,730万エーカーと予測され、2012/13年の推測値(9,720万エーカー)に比べて微増にとどまっている。2013/14年の平均価格 (ドル/ブッシェル)は、2012/13年の6.70〜7.10ドルより低い4.30〜5.10ドルと予測されている。なお、米国での作付け遅れは、5月中旬からの天候の好転により急ピッチで回復すると期待されるが、今後も毎月更新される予測を注視する必要がるだろう。(下表はALIC作成、写真はアメリカ穀物協会提供)

 

 

  米国における主要飼料飼料穀物の需給見通し
 

 

  USDAの穀物需給予測、とうもろこしは記録的な収穫量
 
メニュートレンド

マクドナルドが新しいクォーターパウンダー3種類を発売

 
 

マクドナルドUSAは6月から、代表的メニューの「クォーターパウンダー」で3種類の新製品を投入する。先に販売を中止したデラックスなクォーターパウンダー「アンガスサードパウンダー」に変わるメニューとして開発されたもので、アップルウッドで燻製した厚切りベーコンを使用する「ベーコン・クォーターパウンダー」や「チーズ・クォーターパウンダー」、さらに新しいクォーターパウンダーとして「ハバネロ・ランチ」が登場する。

同社によると、「クォーターパウンダーは40年以上前に導入されて以来、今回が初めての本格的な商品ラインの変更、追加となる」。またAP通信が伝えたところによると、現在、他のメニューで使用しているベーコンについても、アップルウッド燻製のベーコンに切り替えられるようだ。

 

※2013年5月13日 Meating place

 

 

  マクドナルドが新しいクォーターパウンダー3種類を発売
 
USMEFインフォメーション

アメリカン・ビーフの生産と格付に関するDVDを制作、配布

 
 

USMEFはこのほど「2013American beef Production & Grading」(アメリカン・ビーフの生産と格付制度)と題したDVDを制作しました。このDVDは6つのチャプター分けで①米国の牛肉産業―概略と生産プロセス②牛肉の加工工程③格付制度④格付等級とラベル⑤歩留り等級と品質等級の判定⑥米国農務省の格付と検査の関係―について解説したものです。各チャプターが4分前後の映像とナレーションで構成されており、米国の牛肉産業と格付の仕組みがとても解りやすく説明されています。USMEFでは、このDVDをアメリカン・ビーフの輸入販売関係者に無料配布します。ご希望の方は下記のメールアドレス宛に申込み下さい。(数に限りがありますのでご要望に沿えない場合もあります)
usmeat@asahi.email.ne.jp

 

 

  DVD
 
 

「米国プロセッサーリスト」、HPよりダウンロード可能に

 
 

USMEFはこのほど「米国プロセッサーリスト」を作成し、公式HPでダウンロードできるようにしました。ソーセージなどの豚肉加工品の輸入促進や加熱加工品など新たな付加価値商材の発掘ニーズが強まっていることに対応して作成されたもので、対日輸出に意欲をもつ44社の企業プロフィールが収録されています。各企業の製造工場の番号、規模、主要製造品目と製造能力、コンタクト情報などが網羅されています。下記よりダウンロードできます。
http://www.americanmeat.jp/trd/members/index.html

 

 

  「米国プロセッサーリスト」、HPよりダウンロード可能に
 

 

マーケット・データ

 
 
 
 
 
 

 

ビーフ・ファクト・シート