米国産豚肉の輸出は2011年まで記録的なペースで拡大してきたが、2012年はこの伸びを維持できなかった。NPB(全米豚肉委員会)のCEOクリス・ノヴァックは、「米国の豚肉生産者が危機的な状態の時に、国際市場から必要とする情報を得るためには、ポーク・チェックオフ基金と米国食肉輸出連合会(USMEF)による国際的なマーケティング活動が大いに役立っている」とし、「2012年に干ばつと飼料価格の高騰という危機に直面した豚肉生産者は、今後、国際的な市場が米国の豚肉価格にどう反応するのかを注視する必要がある」と指摘する。
2012年11月までのデータでは、輸出量は2011年レベルを2%上回る45億7700万ポンド(約203万トン)、輸出金額は同5%増の58億ドルを示している。引き続きメキシコが最大の輸出市場であり、量ベースで15%増、価額でも11%以上伸びている。PLI( ポーク・リーダーシップ研究所)の豚肉輸出市場を学ぶツアーに参加したノースカロライナ州の養豚業者は「輸出市場は米国産豚肉にとって輝ける星」と述べ、またマーフィー・ブラウンの飼料工場長は「輸出市場は米国豚肉産業が成長を続けるための重要な鍵である」と評している。
米国の豚肉の輸出量は総生産量の27%であり、豚1頭当りの売上金額は56.12ドルと前年より3%上昇している。USDAの公表データをUSMEFが編集した統計によれば、2012年11月に米国産豚肉が増加傾向にある国(市場)は、メキシコ、日本に加えて、カナダ(前年比15%増)、韓国(同26%増)、ロシア(同100%増)と中南米諸国(同21.1%増)などで上昇している。
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