全国食肉協議会(NMA)と北米食肉加工業協会(NAMP)の合併により誕生した北米食肉協会(NAMA)は、7月1日に新たな業界団体として正式にスタートする。米国、カナダ、メキシコなどに700を越える会員社があり、バージニア州とカリフォルニア州に事務所を置く。NMAのカーペンター氏がCEOを、NAMPのキャンベル氏が事務局長を務める。10月には新組織の最初の主要イベントとして、展望会議が開催される。
3月4週の生体牛市場は、前半に先物相場が下がり、現金取引価格も下落すると思われたが、水曜の午前に先物価格が回復して、生体牛現金取引価格は3週と比べて横ばいで推移した。4週目火曜の生体牛終値は124.52ドルだったが、水曜の競り値は126ドルまで上がった。テキサスとカンザスはこの価格で順調に取引され、ネブラスカの生体牛は127ドル、枝肉は203ドルだった。北部の州ではパッカーがボックスビーフ価格を維持できず、生体牛価格は横ばいから高値となった。
今年は毎週マージンのマイナスが続き、生体牛を安値で買い付けたいパッカーは苛立ちを募らせている。
卸売り牛肉価格はパッカーが望むほど高くはないが、レストランの牛肉売り上げの後押しがあるようだ。市場調査会社テクノミックによると、2011年度の米国レストランチェーン上位500社総売上高は、前年比3.4%の80億ドル以上増加した。マクドナルドは5.5%、急成長中のファイブガイズ・バーガー&フライは32.8%、ステーキチェーン全般は5.1%の伸びを記録した。
売り上げ増の要因がメニューの値上げにあるのか、来店客数の増加にあるのかは定かではないが、消費者の外食費が増加していることは明らかだ。アメリカ人は外食時に牛肉料理を好むため、こうした傾向は牛肉にはプラス材料になるとアナリストは述べている。
2月末の市中在庫の状況から、豚肉価格が下降、牛肉価格は上昇の傾向がうかがえる。
豚肉は予想より多く、前年比8.8%増の6億2,470万ポンドだった。ここしばらくは多量の輸出が市中在庫量の数字を歪めていたが、トリミングの在庫急増と大幅な価格下落が在庫の滞りを示している。主にイースターを控えて消費者が買い置きを減らした影響で、ハムの在庫は減ったが、それ以外は全て前年比で20%以上増え、安値傾向になっている。特に大半の主要カットアウトに影響するトリミング価格は、3月23日は前年比29セント(33%)安の60セント(72CL)だった。
牛肉は前年比1.4%増の4億6,610万ポンドだった。輸入量の増加と季節的な傾向も影響して、ボンレス・ビーフは前年比で4.2%減少した。
3月1日現在の豚総飼養頭数は、前年比2%増の6,490万頭に達した。繁殖豚頭数は582万頭で前年比1%増加、前期比では微増した。出荷頭数は5,910万頭で前年比2%増加した。2011年12月〜2012年2月期の子豚生産頭数は、前年比3%増の2,870万頭だった。同時期の母豚分娩頭数は前年比1%増の288万頭で、繁殖豚の50%を占めた。また1腹当たりの平均産子数は、昨年の9.80頭から過去最多の9.97頭に増えた。
コネチカット州のガイスラースーパーマーケットでは、ドイツのメーカーBASF社が開発した時間と温度を感知するラベルを、チルドビーフ製品のパッケージで試験中だ。
一定時間が経過、または華氏40度以上が長時間続くと、紫外線を用いたダークブルーのインクで表示したアイコンがグレーに変わり、最後は消えるという仕組みだ。インクは温度と時間を読み取り、一旦華氏40度に達してもすぐそれ以下に下がれば退色せず、また退色の速度は、2日、3日経過したパッケージより、1日経過したパッケージのほうが遅くなる。
通常の賞味期限・消費期限も併せて表示しているが、ラベル方式のほうが一目で分かりやすい。現在、ヨーロッパの多数の国で使用されおり、平行して多数の調査や研究も実施中だ。消費者の反応も良好で、調査では「このラベル使用の製品を選ぶ」(75%)、「このラベル使用の店で買い物する」(80%)といった回答が得られている。
太平洋側にある複数の擾乱(大気の乱れ)の影響で、米本土北西部は降雨、高地では雪が続き、シエラ・ネバダ山脈地域では小雨から中程度の降雨が予想される。一方、プレーンズ諸州から南西にかけては、乾燥した暖かい天候が広がる。しかし4月1週目後半には低気圧が発生して本土中央部に局地的な豪雨をもたらす。この低気圧の位置、進路、程度はまだ確定していない。東部では2つの弱い寒冷前線が軽いにわか雨をもたらし、北東部の南の地域では豪雨になるところもありそうだ。
気象予報センター(CPC)発表の4月3日から7日にかけた予報では、ロッキー山脈とグレートプレーンズ全域の気温は平年を上回り、ミシシッピ東側と太平洋沿岸地域の気温は平年並みかそれを下回るだろう。ロッキー山脈、ハイプレーンズを含む、南部、東部の大半の地域では平年より乾燥した天気が予想され、太平洋岸北西部だけは平年より多い降雨がある。
牛肉市況(3月26日〜30日)
豚肉市況(3月26日〜30日)