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TRADER'S Be & Po
NEWS CONTENTS
市況ニュース 牛頭数、60年ぶりの最低水準に
今年も生体牛最高値の予想
業界ニュース 生体牛と卸売牛肉 価格のズレ広がる
飼養頭数が多い状態続く
韓国、カナダ産牛肉の輸入再開
トレンドニュース LED灯使用でミートのシェルフライフ延長
低電流で大腸菌を不活性化
全米天候/作柄状況 各地の干ばつ監視・天気予報
米国食肉市場ニュース 牛肉(牛肉市況 1/16〜1/20)
豚肉(豚肉市況 1/16〜1/20)
マーケットデータ 先物取引価格(1月20日現在)
市況ニュース
 
牛頭数、60年ぶりの最低水準に
 

米国内の牛頭数が5年連続で減少している。1月末に発表される牛頭数年次報告書では、9,100万頭を若干上回る可能性はあるが、これは1952年の8,807万2,000頭に次いで少ない数字で、最多を記録した1975年の1億3,202万8,000頭を31%下回る。1950年代以降の大幅な生産性向上で、1952年には100億ポンド未満だった牛肉総生産量は、今年は少なくとも250億ポンドと予想されている。しかし生産者、家畜市場、肥育牛事業、パッカー、その他関連業界に対する頭数減少の影響は今後も続くだろう。

一方で、頭数減少は価格面で素牛農家と子牛育成農家には有利に働いている。今年も全等級で最高値更新が確実だ。昨年は400〜500と700〜800級が前年より18%と21%上昇したが、今年はそれぞれさらに8%上昇しそうだ。しかし、それにはトウモロコシの値下がりと予想を上回る生体牛価格の高値が必要となる。

未曾有の干ばつに見舞われたテキサスでは、1月1日時点の肉牛頭数が前年比で60万頭減少し、502万5,000頭から442万5,000頭に縮小した。これはと畜頭数の増加(20万頭)、州外への移動、入れ替え肉牛頭数の減少が影響している。テキサスからの移動があった州や、昨年牧草の状態が良好だった州など、複数の州では肉牛頭数が増加するだろう。それにより米国南部と南西部を打撃した異常な干ばつの影響で、国内牛頭数の地理的分布と規模の再編が今後どうなっていくのか見極めることができる。

※2012年1月23日 Cattle Buyers Weekly
 
今年も生体牛最高値の予想
 

今年も生体牛の最高値が続き、また意外な価格の動きがあると予想される。昨年一番の驚きは、高値の動向と、春、秋ともに最高値を付けたことだ。今年の注目は、第2四半期に生体牛価格が予想値をどう下回るか、市場のプレッシャーにどう反応するかだろう。Cattle Buyers Weeklyがまとめた7通りの四半期別価格予想の内、6つで第4四半期に最高値が予測され、7案平均の生体牛価格は123ドルになっている。生体牛価格を脅かす最大の要素は、牛肉需要の動向と、牛肉小売価格の値上がりに対する消費者の反応だ。国内外で牛肉需要の大幅な改善がない限り、130ドルを超えるのは極めて厳しいが、飼養肉牛の多くが損益分岐点130ドルを優に上回っている。

今年の商業用と畜総数は昨年比で大幅な減少が見込まれ、去勢牛・未経産牛のと畜頭数が約1.5%減って生体牛価格を後押しする可能性もある。アナリストからは5.2%減、2.7%減といった予測も出されているが、と畜総数が比較的安定していた過去4年間の数字と比較すると対照的だ。

※2012年1月23日 Cattle Buyers Weekly
業界ニュース
 
生体牛と卸売牛肉 価格のズレ広がる
 

卸売牛肉の値下がりが深刻化する一方で、生体牛価格は堅調が続いている。両者の価格差のひろがりは、ボックスビーフの値下がりにもかかわらずパッカーが1ポンド当たり2ドル高で生体牛を買った1月2週に明らかになった。その結果、パッカーの赤字は更に増えた。このパターンは3週目も繰り返され、週後半に現金取引市場のカットアウトが値下がりしても、木曜の生体牛先物相場は値上がりし、生体牛価格は2ドル高、枝肉価格は5〜7ドル高となった。

もう一つの変則的な動きは、帳簿上は2006年以来最悪な年初の状況にもかかわらず、パッカーがすぐにと畜頭数を減らす対応を取らなかったことだ。1月2週の総と畜数が予想の65万3,000頭より多く、1頭当たりの赤字が100ドル(推定)に迫る状況の中、木曜になって初めて処理頭数を減らした(推定11万9,000頭)。続く金曜も処理頭数を減らして、週間合計は62万8,000頭で終わった。これは、パッカーの肥育業者に対する影響力が弱まり、それゆえ生体牛とボックスビーフの価格差を操作する能力を失ったためだとアナリスト達は指摘している。

※2012年1月23日 Cattle Buyers Weekly
 
飼養頭数が多い状態続く
 

フィードロットでは過去の実績と比較しても飼養頭数が多い状態が続いており、今年前半の生体牛の供給は十分にあるだろう。昨年、導入頭数は7月から12月までは前年を大きく上回り、12月は経営赤字や寒波の影響で減少した。しかし、今年1月1日時点のフィードロット飼養頭数は昨年比で3%増と予想され、最近4年間で最多になるだろう。それ以上の増加になると、Cattle On Feed統計の最近15年で最多となる。

フィードロット飼養頭数を推定する上での注意点は、12月の導入頭数のレベルだ。予想より少なければ飼養頭数も予測より少なくなる。素牛農家と子牛育成農家が出荷する牛が最近値上がりしているが、これはフィードロットが牛の確保を急いでいるため、フィードロット外の素牛と子牛が少なくなっていることを示唆している。

※2012年1月16日 Cattle Buyers Weekly
 
韓国、カナダ産牛肉の輸入再開
 

韓国政府は先月末の国会で、肉牛月齢制限を含むカナダ産牛肉の輸入衛生条件を審議、承認した。それを受けて1月20日に輸入衛生条件が公示され、アジアでは最後の主要市場として輸入が再開される。カナダからの輸送時間等を考慮すると、来月中旬にはカナダ産牛肉が流通するだろう。

韓国は世界4位のカナダ産牛肉輸入国で、カナダの牛肉業界では、8年ぶりの輸出再開により2015年までの輸出額は3,000万ドルを超えると推定している。

※2012年1月19日 聯合ニュース & 2012年1月20日 Meatingplace.com
トレンドニュース
 
LED灯使用でミートのシェルフライフ延長
 

カンザス州立大学が最近実施した研究は、冷蔵庫にLEDライトを利用すると、省エネと一部の牛肉製品でシェルフライフ(保存可能期間)の延長効果があると結論づけている。LED灯と蛍光灯の冷蔵庫で、ポーク・ロインチョップ、ビーフ・ロインステーキ、牛挽肉、七面鳥挽肉、ビーフ・モモステーキの5点について変色、酸敗、作業能率を比較調査した。その結果、LED灯ではほとんどの製品の内部温度が低くシェルフライフの延長効果があり、モモステーキは最大で1日伸びた。

※2012年1月18日 Meatingplace.com
 
低電流で大腸菌を不活性化
 

フォート・バレー州立大とバージニア工科大は、病原性大腸菌に濃厚汚染された牛肉の表面から菌を除去することに成功したと報じている。

研究では、移動電解質の働きをする塩化ナトリウム溶液の中に25ミリ平方の牛肉標本を浸し、300〜900ミリアンペアの低周波交流電流を2分から16分間流した。その結果、高度の交流電流で発生した活発な塩素ガスと、抗菌剤として知られる塩化ナトリウムの作用も考えられるが、腸管出血性大腸菌(O-157:H7)のレベルはほぼ完全に不活性化した。

研究者は、低電流との強い継続的な接触で、大腸菌レベルは「著しく影響を受けた」と結論づけている。研究では、実際の食肉処理場より汚染度を高くした標本が使用された。

※2012年1月18日 Meatingplace.com
全米天候/作柄状況
 
各地の干ばつ監視・天気予報
 

広域にまたがる気団が多くの州で多湿化したため、1月下旬の数日間は降雪が期待される。北部カリフォルニア、オレゴンの太平洋沿岸では10〜15インチの降雨が予想されている。カスケーズ山脈、ロッキー山脈、シエラ・ネバダ山脈を含む北西州の山岳地帯では、少なくとも数フィートの積雪が見込まれる。アラスカとハワイを除く48州の東半分の全域では、それより少ない量の雪と雨が降るだろう。広範囲の地域で5日間合わせて約1インチの積雪になり、アパラチアン山脈南部の一部では2インチを越える可能性もある。次回予報期間の後半までに、本土の大半で気温は平年を上回るだろう。

※2012年1月20日 Market Perspectives
米国食肉市場ニュース  
牛肉

牛肉市況
(1月16日〜20日)

週間と畜頭数 : 62.8万頭(前年比1.7%減)
肥育牛の取引価格(100ポンド[約45kg]当たり):
  主要5市場では平均125.68ドル(前週比2.02ドル高)、枝肉価格は平均202.70ドル(チョイス枝肉価格を21.26ドル上回る、過去最高値に次ぐ高値)。
牛肉価格(100ポンド[約45kg]当たり):
  歩留まり等級3 (YG3)のチョイスは181.44ドル(前週比2.78ドル安)。Y2〜3のセレクトは175.31ドル(同0.34ドル安)。
豚肉

豚肉市況
(1月16日〜20日)

週間と畜頭数 : :222.1万頭(前年比2.4%増)
100ポンド(約45kg)当たりのカットアウト価格は、前週比0.66ドル高の84.77ドルだった。豚肉製品ではロイン、ベリーは値上がりしたが、ハム、バットは値下がりした。
※2012年1月20日 Hog Outlook(Ron Plain)
マーケットデータ
 
先物取引価格(1月20日現在)
 
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