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2010年 肉牛肥育業者ランキング上位15社-フィーダーは頭数減少を懸念 |
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順位 |
会社名 |
施設規模 (頭数) |
フィードロット数 (ヵ所) |
1 |
JBSファイブリバーズ 注1 (コロラド州/グリーリー) |
940,000 |
12 |
2 |
カクタス・フィーダーズ (テキサス州/アマリロ) |
520,000 |
10 |
3 |
カーギル・キャトルフィーダーズ (カンザス州/ウィチタ) |
350,000 |
5 |
4 |
フリオナ・インダストリーズ (テキサス州/アマリロ) |
275,000 |
4 |
5 |
J.Rシンプロット (アイダホ州/ボイジー) |
230,000 |
2 |
6 |
AzTxキャトル (テキサス州/ヘレフォード) |
217,000 |
4 |
7 |
アーシック&ドール (カンザス州/シマロン) |
215,000 |
6 |
8 |
キャトルエンパイア (カンザス州/サタンタ) |
197,500 |
4 |
9 |
フォーステイツ・フィードヤーズ (コロラド州/ラマー) |
195,000 |
8 |
10 |
アグリビーフ (アイダホ州/ボイジー) |
180,000 |
6 |
11 |
ゴッチ・キャトルコーポレーション (ネブラスカ州/ヘイスティングズ) |
177,000 |
3 |
12 |
パイナル・フィーディング注2 (アリゾナ州/ラビーン) |
155,000 |
3 |
13 |
オプリガー・フィードヤード (ニューメキシコ州/クロービス) |
144,000 |
4 |
14 |
バレット−クロフット (テキサス州/ヘレフォード) |
140,000 |
3 |
15 |
ハリス・フィーディングカンパニー (カリフォルニア州/コーリンガ) |
135,000 |
2 |
注1:JBSファイブリバーズは、マケルハニー・キャトルカンパニー買収により10万2,000頭増加。
注2:パイナル・フィーディングは、アリゾナ州マリコパのフィードロットの一部売却で2万5,000頭減少。
過去1年間に上位30社合計で5万9,000頭分の飼育スペースを削減したため、現在の総処理能力は555万頭(昨年度560万9,000頭)に減少している。2年間で14万2,000頭減ったことになる(CBW紙データ)。JBS USAがマケルハニー・キャトルカンパニーのアリゾナ州ウェルトンのフィードロットを買収したことで、同社の処理能力は83万8,000頭から94万頭に、上位10社では321万8,000頭から332万頭に増加した。JBS USAの買収がなかったら、上位10社の減少幅はもっと大きかっただろう。
※2010年12月20、21日 Cattle Buyers Weekly
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USDA、生肉の栄養表示義務化を公示 |
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米国農務省食品安全検査局(FSIS)は昨年12月29日、最も普及している生の食肉・鶏肉製品40点を対象に、2012年1月1日より栄養価表示を義務づける最終規則を発表した。自主表示制度は1993年に開始されたが十分な参加が得られず、今回の義務化に至った。食肉業界は1980年代から栄養表示制度を支持してきたが、実施にあたっては一部の団体が18〜24ヵ月の実施猶予期間を要望していた。
一方、消費者団体公益科学センター(CSPI)は、「挽肉製品には既に栄養表示があり、消費者にとって新たなメリットはない」と述べている。「赤身80%」というような表示は、挽肉製品は低脂肪という誤解を招くので、赤身割合表示の禁止を米国農務省(USDA)に求めた。また食品薬品局(FDA)が規定する「ローファット」表示は、「1食あたり3グラム以上の塩分を含む製品には使用できない」点を指摘している。
最終規則では一部製品に売場の表示で代用することを認めているが、CSPIは「表示は目立たない、内容が難解、カロリーや脂肪は4オンス当たりと通常の1食分より少量の単位で表示している」など、実施内容への失望を表明している。
※2010年12月31日 Meatingplace.com & 2011年1月3日 Cattle Buyers Weekly
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2011年 牛肉・豚肉価格は上昇傾向 |
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食肉の需要高の継続、食肉の減産、飼料価格の再値上がりが見込まれることから、ウォールストリートジャーナルのエコノミストは、2011年は牛肉・豚肉の値上がりの条件は整ったと見ている。世界的な供給不足や、米国の景気がやや改善した状況を考えると、需要の見通しは比較的明るい。
一方で、新たな飼料価格の高騰はこの先食肉価格の変動があることを暗示し、トウモロコシ現金取引価格は12月上旬から12%も値上がりしている。
※2010年12月31日 Meatingplace.com
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2011年 肉牛市場の注目点 |
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オクラホマ州立大学の畜産マーケティング専門家、ピール氏は、今年の肉牛価格は全般的に前年比上昇が見込まれ、以下の5項目が市場価格に最も影響すると指摘する。
【牛肉需要】
牛肉の減産が予想され、卸売・小売価格へのしわ寄せが高まる。牛肉供給の減少の影響を転嫁するには、牛肉需要の継続的回復が鍵となる。
【頭数増大】
頭数の減少は処理頭数の減少につながる。肥育牛の供給状況は、来年の雌牛の保持頭数によって決まる。頭数回復は、来年の肉牛の供給不足の度合いと、牛肉生産の予定に影響を与える。
【トウモロコシの収穫状況】
昨年のトウモロコシ収穫高は過去最少をやや上回り、トウモロコシ価格は急騰した。予想期末在庫量が少ないため、飼料用穀物市場が穀物供給量に影響を与えそうだ。トウモロコシ価格の流動性は、今後も畜産全般と肉牛、特にフィードロットに大きな影響力を持つだろう。
【貿易】
2011年も牛肉輸出は増加するが、より穏やかな伸び率になる。相手国の景気や為替レートに大きく影響されるが、世界的に牛肉需要の増加は続く。
【飼料の状況】
肉牛頭数の縮小と飼料高値への牛肉業界の対応は、飼料(まぐさ、牧草)の利用状況にかかっている。素牛の増産や牧草中心の食肉牛生産を促進するためのインセンティブ強化が続いている。飼料の量と質は、来年の生産レベルと肥育牛の流通のタイミングに影響を与える。
※2010年12月27日 Meatingplace.com
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