言葉は曖昧だ。特に日本語の意思疎通には、相手の意を言外に察する習慣がある。流行語や世代間の語彙の違いも、言葉による意思疎通を難しくする。だがマニフェストに「曖昧さ」があっては困る。公約は確実に実行して欲しい。
このコーナーは、業界の最前線で奮闘されている皆さまに日頃のアメリカン・ミート販売の工夫やノウハウなどを伺い、読者の皆さまにビジネスのヒントをご提供するほか、業界を盛り上げていくためのネットワークづくりをめざしています。
消費者サイドにたって、安価でも選択のできる品揃えを目指すスーパーマーケット「コモディイイダ」のアメリカン・ミートの活用術をご紹介します。
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牛肉市況(10月19日〜23日)
豚肉市況(10月19日〜23日)
10月下旬から11月下旬にかけて、出荷可能牛の供給不足は過去最悪となる。また生体牛とボックスビーフの価格差に対応する必要もあり、パッカーは大量の牛肉を市場に送り出すことをためらっている。第3四半期は1頭当たり20ドルを超えるマージンを確保したが、9月4週は需要が予想より大きく落ち込んだ中で生産過剰気味となったため、マイナスマージンに戻ってしまった。そこでパッカーは処理頭数を減らしたが、調整に十分な頭数ではなかった。
加えて枝肉重量が3週連続で過去最高の801ポンドと変わらず(前年比8ポンド増)、これは頭数換算で、8,000頭の追加処理に相当する。そのため、10月3週の処理頭数を62万9,000頭(推定)に抑えた結果、ボックスビーフ価格を押し上げてマージンを黒字に戻した。チョイスは1.58ドル高の135.37ドル、セレクトは2.76ドル高となり、チョイスとセレクトの開きは5月14日以来最小の3.41ドルになった。これはチョイス級の高い比率と、チョイスへの需要薄を反映した値動きだ。
米国、台湾政府は30ヵ月齢未満の牛由来の米国産ボーンインビーフの輸入開始に合意した。現在はボーンレスビーフの輸入に限定している。台湾政府は、さらなる協議の上で180日間の過渡期を経て月齢制限を全面撤廃する可能性もほのめかしているが、国内の反発は依然として大きい。米国の輸出業者は、市場拡大から全面開放へと秩序正しく進むよう、過渡期をおく計画に同調すると述べている。
台湾は小規模だが成長市場だ。2008年の米国産牛肉・バラエティーミートの対台湾輸出量は2万7,313トン(全輸出量の2.8%)、輸出高は1億2,800万ドル(同3.5%)に達している。これはBSE騒動で台湾が米国産牛肉の全面禁輸を開始した2003年よりも多い、過去最高の輸出量だ。現在、台湾で消費される牛肉の約32%が米国産、残りはニュージーランド、オーストラリアから輸入されている。
パデュー大学のエコノミスト、クリス・ハート氏は、「牛肉・生体牛市場は豚・鶏肉市場と比べて景気動向に直結した影響が大きいので、景気が改善すれば牛肉・生体牛価格も回復する」と予測している。
このところ牛肉生産量が減少しているにも関わらず、牛肉・生体牛価格は景気同様に下落している。今年9月までの生産量は5%減少したが、生体牛価格は前年比でほぼ11ドル下がっている。
しかし、平均週間労働時間や建築申請件数の増加、失業保険申請数の減少、株式市場の上昇といった景気回復の兆しが出始めている。その影響で国内外の牛肉需要が上向く一方、牛肉生産量の減少が続き、今後12ヵ月間で一人当たりの牛肉供給量は2%減少する。したがって回復のペースは遅いが、牛肉・生体牛価格も戻るとハート氏は予測している。
不況の中、英国系品種のブランド・ビーフが好調だ。業界でも最古のサーティファイド・アンガス・ビーフ・プログラム(CAB)は、2009年に6億6,300万ポンド(前年比2,400万ポンド増)を販売し、3年連続で売上新記録を更新している。格付け基準を満たした約1,410万頭のうち、ほぼ287万頭(前年比8%増)がアンガス牛と認定され、認定率は19.8%上昇した。消費者のCAB需要は、米国農務省(USDA)のチョイス級かそれ以下の格付けビーフより高い。(CAB協会)
一方、サーティファイド・ヘレフォード・ビーフ(CHB)は、2009年は市場が拡大し、新規の担当チームを投入して対応したという。ナショナル・ビーフ・パッキングとグレイター・オマハ・パッキングの2社で、37万9,282頭の格付け基準を確認し、25万266体の枝肉をCHBと認定した。総出荷量は3,680万ポンドで、前年より90万ポンド(2.5%)多い。
10月26日までは、ロッキー山脈東側は荒れ模様の天候で、複数の低気圧が重なって大草原地帯から五大湖、北東部へと進むだろう。カンザスからミシガン、テキサスのメキシコ湾岸地域からノースカロライナ西部、ニューイングランド全域では、総雨量1.5インチを超える降雨が予想される。ハリケーン・リックの名残で南東部ではかなりの降雨量になるかもしれない。日曜と月曜には、太平洋岸北西部が次の暴風雨に見舞われ、降雨量が1.0から2.5インチに達するという予報も出ている。
10月27日から31日にかけては、北西部と、ミシシッピ川から東海岸までの地域で、例年を上回る降雨があるだろう。カリフォルニア、ネバダ、アリゾナ、ユタの大半の地域は、再び乾燥した天気になる。気温は、ロッキー山脈分水界以西は例年を上回り、以東は下回るだろう。
言葉は曖昧だ。特に日本語の意思疎通には、相手の意を言外に察する習慣がある。流行語や世代間の語彙の違いも、言葉による意思疎通を難しくする。だがマニフェストに「曖昧さ」があっては困る。公約は確実に実行して欲しい。