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TRADER'S Be & Po
編集前記

食のビジネスは正に国際ビジネス。
国際情勢判断に足りるだけの情報をいつもお持ちですか?
この会報は日本語ではあまり報道されていないアメリカや海外のタイムリーな話題を2週間に一度お届けいたします。

NEWS CONTENTS
米国食肉市場ニュース 牛肉(牛肉市況 9/21〜25)
豚肉(豚肉市況 9/21〜25)
市況ニュース 連休明けの生体牛・牛肉市場鈍化
慎重なフィードロットの肉牛導入
業界ニュース 新たなEU枠はプラス効果
新年度トウモロコシ収穫高は過去2番目-USDA予測
海外市場動向
蒸留カスは低価格の代替家畜飼料
トレンドニュース 米消費者動向
全米天候/作柄状況 各地の干ばつ監視・天気予報
マーケットデータ 先物取引価格(9月25日現在)
牛肉・牛バラエティミート対日輸出実績
豚肉・豚バラエティミート対日輸出実績
米国食肉市場ニュース  
牛肉

牛肉市況
(9月21日〜25日)

週間と畜頭数 : 64.9 万頭(前年比1.3%減)。
肥育牛の取引価格(100ポンド[約45kg]当たり):
  主要5市場では平均83.51ドル(前週比0.04ドル安)。
枝肉価格は平均129.53ドル(同0.13ドル安)。
牛肉価格(100ポンド[約45kg]当たり):
  歩留まり等級3(YG3)のチョイスは139.09ドル(前週比1.09ドル安)。Y2〜3のセレクトは132.59ドル(同1.01ドル安)。
豚肉

豚肉市況
(9月21日〜25日)

週間と畜頭数 : 234.6万頭(前年比変動なし)。
肉豚の現金取引価格 : 前週比で0.75ドル〜2.50ドル安で推移。
成豚重量別取引価格 : 前々週比で5〜7ドル高。取引された成豚はいずれも重量が50〜60ポンド級で、100ポンド当たり41.00ドル〜48.50ドルで売買された。
市況ニュース
 
連休明けの生体牛・牛肉市場鈍化  
 

不況と高い失業率の影響で、牛肉需要は低迷が続いている。コーンベルト地域の一部では依然として過体重の肉牛が悪材料となっている。9月3週の生体牛価格はネブラスカ西部は安定していたが、ネブラスカ中東部とアイオワは2週より安値を付けた。

連休明けの牛肉市場は予想を下回り、処理頭数が推定56万2,000頭と少なかったにも関わらず、9月2週火曜のボックスビーフ価格は頭打ちになった。

この先出荷可能牛が減ってくるが、生産量削減により減少分は相殺できるとアナリストは見ている。消費者の牛肉需要の冷え込みが、引き続き牛肉の生産量や動向と価格に影響を与えている。今の価格レベルを上げるためには肉牛頭数をさらに減らす必要があり、今期の全体的な牛肉需要は、今年最大の落ち込みを記録するだろう。一方で豚肉の週間生産量が増加すると、両者の競争が激化するだろう。

※2009年9月21日 Cattle Buyers Weekly
 
慎重なフィードロットの肉牛導入
 

牧場には十分な空きスペースがあり、トウモロコシの値下がりも予想されるが、肥育業者は肉牛導入に慎重な動きを見せている。9月18日付のCattle On Feedレポートでは、8月の導入頭数は前年を若干下回る模様だ。5・6月の導入頭数の大幅な落ち込みは、9月下旬に始まると予想される出荷可能牛減少の一因になっている。7月の導入頭数が前年比12.5%増加し、そのハイパースが続くとも思われたが、大半のアナリストは、8月は昨年を若干下回ると予想している。

7月度、700ポンド以下の導入牛は前年より21.5%多く、8月もその傾向が続くと思われた。しかし、仕上場よりも飼育場に回された子牛のほうが多かった。8月の導入牛は、重量級は予想より少なく軽量級は予想より多かった。それでも8月の導入牛の割合は重量級が多く、9〜10月もこの傾向が続くとアナリストは見ている。

※2009年9月14日 Cattle Buyers Weekly
業界ニュース
 
新たなEU枠はプラス効果  
 

米国産牛肉2万トンの新たなEU非関税枠は、早くもEU市場における需要に良い影響を与えている。8月14日の輸入開始初日から申請が殺到した好調さから、米国食肉輸出連合会(USMEF)は新割当の初年度輸出量を、以前の2倍となる約1万2,000トンと見込んでいる。8月度の輸入許可申請は最大限入手可能な2,000トンで、9月は1,267トン、今年1〜7月の輸入申請量は月平均約430トンになっている。

米国産牛肉は現在14を越えるEU加盟国で販売されている。主要市場はイタリアとドイツで、製品はオランダ、フランス、ベルギーでも販売されている。2008年中頃からは、英国、スペイン、ポルトガル、ギリシャ、ポーランド、スウェーデンでも安定した売り上げを見せている。各地の消費者や輸入業者は品質の安定した米国産牛肉を評価して、大抵がリピートカスタマーになっている。他と比べて価格は高いが、EUの消費者の多くは割高さを受け入れている。

エンドユーザー、サプライサイド両面の更なる開発に時間はかかるが、米国産牛肉の認知向上に伴う需要増大に対応するため、ホルモン非使用の認定輸出業者の数も着実に増えている。

※2009年9月21日 Cattle Buyers Weekly
 
新年度トウモロコシ収穫高は過去2番目-USDA予測  
 

米国農務省(USDA)は世界穀物需給予想レポートで、9月から始まった新年度のトウモロコシ収穫高を、前月推定値から2%アップの約130億ブッシェルと予測した。これは前年実績の7%増で過去2番目に多い。またUSDAは、トウモロコシ輸出量と使用量の予測値も前月より上げている。最新の予想トウモロコシ価格は、前月の3.10〜3.90ドルから3.05〜3.65ドルに下がった。

※2009年9月11日 Meatingplace.com
 
海外市場動向  
 

【中国:米国産ポークの禁輸続く】

新型インフルエンザを理由とした中国の米国産ポークの禁輸は4ヵ月を超え、特に米国の小腸加工業者・輸出業者に被害を与えている。小腸は中国に送られケーシングに加工されたものが再輸出され、世界各地でソーセージやその他製品の製造に使われている。このルートが閉ざされると、米国の業者の選択肢はレンダリングか大幅な安値で国内で使用するかに限られる。米政府とUSMEFは、中国に解禁を求めて説得に努めているが、中国の姿勢は極めて強硬で交渉は進んでいない。

※2009年9月24日 Meatingplace.com

【ロシア:米国産鶏肉と豚肉の輸入量減少へ】

通信社の報道によると、ロシアは鶏肉と豚肉の国内生産量が増加しているため、向こう3〜4年以内の輸入量は国内消費量の10%を予定しているという。

ロシア政府担当者は、「鶏肉・豚肉は2011年までに自給自足国に、2012年には輸出国になることもありうる。1年ほど前後するかもしれないが、この目標はかなり達成可能だ。全く輸入なしでできるとは思わないが、輸入のシェアは10%位に縮小するだろう。またロシアの投資サイクルは長いので、近い将来牛肉輸入を削減することはないだろう」と述べた。

※2009年9月21日 Meatingplace.com
 
蒸留カスは低価格の代替家畜飼料  
 

米国農務省農業調査局(ARS)の調査で、蒸留カス(W.D.G.S.)は家畜飼料として、トウモロコシより約10%安いことが分かった。調査ではW.D.G.S.を家畜に与えた場合のフィードロットの業績、エネルギー利用効率、収穫後の肉質、牛糞の排気ガス量を評価した。

仕上げ段階の牛の成長・飼料摂取量・飼料効率評価では、W.D.G.S.配合率20%、40%とも、従来の飼料と同等またはより良い結果が出た。

別の飼料効率評価では、餌を消化中の牛の放熱量を調べたところ、放熱量はどの配合率でも差はなかったが、W.D.G.S.の配合率が高いとエネルギー利用効率は低かった。

肉質については、枝肉のイールドと品質特性は、配合率20%、40%で従来と同等もしくはより良い結果が得られ、配合率60%の餌を食べた牛はより軽量で、肉は脂肪分・霜降りが少なく、イールドが低かった。

※2009年9月16日 MEATPOULTRY.com
 
トレンドニュース
 
米消費者動向  
 

【ハンバーガーでも良質肉】

テクノミック社が実施した調査によると、米消費者の3人に1人はレストラン・カテゴリーに関わらず、「プレミアムバーガーは値段が高くてもかまわない」と回答している。不況の影響で食品は低価格帯への移行が激しい中、値段が高いバーガーの購入意向は、前回調査(2007年)の45%から下がってはいるが35%を堅持している。

その他の調査結果は以下の通り(*前回2007年調査値):

  • ハンバーガー購入時の最重要ポイントとはミートの質(75%)
  • プレミアムバーガーの条件 : アンガス/和牛など上質ミート(72%)
  • サーロインなど上質カット(71%)
  • アンガスビーフを使ったバーガーを買う(27%/*20%)
  • サーロインを使ったバーガーを買う(19%/*13%)
  • ミニ、ハーフポンドなどバーガーのサイズを増やしてほしい(47%)

※ 消費者ハンバーガートレンドレポート:米国・カナダの消費者2,250人対象のインターネット調査

※2009年9月15日 Meatingplace.com
 
 

【家計切り詰めても肉は食べたい】

全所得層の米消費者4,000人を対象にIBMが実施した調査によると、食費節約の中でもこれは抜かない食品として、10%が食肉・鶏肉・魚・魚介類を挙げ、アルコール・タバコ・コーヒー・紅茶・ミルク・ジュースの8%を抜いた。一方で45%が「調理済み食品・テイクアウトの利用が減った」と回答している。

その他の回答

  • スーパーの買い物では価格より品質に関心がある(72%)
  • 食品購入では栄養価が最重要ポイント(68%)
  • お買い得を探し以前より多くの店を回る(49%)
  • 食費節約のため店を変えた(35%)
  • 食品の購入量を減らした(52%)
  • 腹持ちのよい食品を望む(所得2万ドル以下の層の45%)
※2009年9月25日 Meatingplace.com
 
全米天候/作柄状況
 
各地の干ばつ監視・天気予報  
 

9月28日まで、米国本土東半分は広い暴風域による降雨が予想される。特にアイオワ、テキサス南端、テネシーバレー、アパラシアン山脈南部は総雨量が1.5インチを超える。干ばつ地域では、中西部北方、デルタ地域南方、中部大西洋岸、南北カロライナ州で1インチの適度な降雨があるだろう。西部は乾燥した暖かい天気になるが、気温は週末までには下がり始める模様だ。

9月28日から10月3日にかけて、北西部、大平原諸州、デルタ地域は例年以上の降雨がある。アリゾナ、ニューメキシコは再び乾燥した天気となり、米国本土の東3分の1の降雨量は例年を下回る。大平原州、コーンベルト地帯西部では季節外れの暖かさになり、一方北東部と西部の気温は例年を下回る予想が出ている。

※2009年9月25日 Market Perspectives
 
マーケットデータ
 
先物取引価格(9月25日現在)
 
牛肉・牛バラエティミート対日輸出実績  
   
豚肉・豚バラエティミート対日輸出実績  
   
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