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2009年度、成豚の供給は減少へ |
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USDA発行のHogs and Pigsレポート(季刊)によると、成豚生産者は飼育頭数の削減を続けており、12月から来年にかけて処理頭数が減少する可能性もある。6〜8月期の出産数は2%減で、生産調整として妥当なレベルではあるが十分でないとアナリスト達は見ている。加えてカナダ産成豚の輸入の減少もあいまって、処理頭数は数が多かった昨年12月実績を下回るだろう。しかし9月1日時点で体重120〜179ポンド級の豚が増加していることから、11月下旬までは前年を上回る処理頭数が続く模様で、秋には処理能力を超えてしまう心配もある。報告書の数字を見ると、豚肉事業の基礎的条件は2009年には好転が期待される。現在の成豚・トウモロコシ価格で、生産者は100ポンド当たり約5ドルの赤字を出しているが、来年4月までには約5ドルの利益が上がると予測している。
※2008年9月29日 Meatingplace.com |
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海外市場動向 |
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【米国生産者、EU市場のニーズに照準】
英国の新聞「ザ・ガーディアン」は、「米国の牛肉生産者は、成長ホルモン剤を含まない牛肉を好む、英国や欧州の消費者の要求に応じた製品づくりを進めている」と報じている。EUの消費者は「ホルモンを含む牛肉は断固として食べない」という強い姿勢を示している。また米国内でもホルモン不使用牛肉のニーズが高まっていることから、国内外の市場に対応するため、牛肉生産の見直しをしている。
今年上半期、EUは7,761トン(前年比179%増)の米国産牛肉を輸入した(USMEF調べ)。米国食肉輸出連合会(USMEF)では、今後3〜5年以内にEUは世界で2番目か3番目の市場になると予測している。
グレインフェッドの製品は欧州市場で優位性があるが、EUは製品表示内容全てについて、第三者機関の証明、識別・トレーサビリティー基準の設定、年1回の査察を義務づけている。EUの定める基準は世界で最も厳しいと言われているが、生産者にとってEUは魅力のある市場だ。すでに180社近いUSDA認定の生産者やパッカーが、EUでも認証を受けている。他の海外市場もそうだが、EUでは米国内では活用されていないカットを販売することができる。ただし「ヒルトン・クォータ」と呼ばれる割当制度があり、米国を含む牛肉総輸入量の上限を、関税適用前で5万8,000トンに定めている。
※2008年10月6日 Meatingplace.com |
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【韓国、米国処理施設18ヵ所に輸出認可】
韓国は、最近実施した米国食肉処理施設の品質・衛生管理基準の視察結果を受けて、新たに18施設に輸出を認可した。査察は月齢、特定部位除去、トレーサビリティー、歩行困難牛チェック規定の順守を中心に行った。これで認証施設は48ヵ所となった。現行の協定では、処理施設の承認は当初90日間は韓国が認定権を持ち、それ以降は米国が引き継ぐ。
※2008年9月24日 Meatingplace.com |