印刷する
http://www.americanmeat.jp
TRADER'S Be & Po NEWS CONTENTS
米国食肉市場ニュース 牛肉(牛肉市況 9/15〜19)
豚肉(豚肉市況 9/15〜19)
市況ニュース ハリケーン、金融不安が畜産を直撃か
業界ニュース 牛肉市場動向
豚肉市場動向
米国、中国に牛肉輸入解禁を迫る
メキシコ、米国向け食肉輸出を再開
トレンドニュース 消費者の「内食」増える
食肉摂取で脳の収縮を予防-英国の研究
米国食肉市場ニュース  
牛肉
牛肉市況
(9月15日〜19日)
週間と畜頭数 : 68.6万頭(前年比6.0%増)。 オクラホマシティーにおける去勢牛の体重別100ポンド当たりの価格
肥育牛の取引価格(100ポンド[約45kg]当たり):
  主要5市場では平均98.30ドル(前週比2.10ドル高)。枝肉価格は平均150.90ドル(同0.64ドル安)。
牛肉価格(100ポンド[約45kg]当たり):
  歩留まり等級3(YG3)のチョイスは159.95ドル(前週比0.81ドル安)。Y2〜3のセレクトは153.62ドル(同5.03ドル安)。
 
豚肉 豚肉市況
(9月15日〜19日)
週間と畜頭数 : 233.5万頭(前年比4.1%増)。
肉豚の現金取引価格 : 前週比で2.00ドル〜3.00ドル安で推移。
   
市況ニュース
ハリケーン、金融不安が畜産を直撃か
 

9月13日に大型ハリケーンがテキサス州に上陸し、数万頭の牛が立ち往生もしくは死亡する被害が出た。テキサス州南東部とルイジアナ州では、家畜への水・餌やりがストップしているため、地元の畜産団体や全国肉牛生産者基金が支援活動を開始した。

一方、金融業界では経営破綻したリーマンブラザーズと業績が悪化し、買収されたメリルリンチが株式市場に混乱を招いた。業績不振で政府から救済措置を受けた大手保険会社AIGは、ダウ・ジョーンズ社と共同で商品先物投資のベンチマーク指数を発表しているが、政府のつなぎ融資を受けて畜産と穀物の契約で限定的ながら大口取引を行い、状況の修復に努めた。大手金融会社が買い手を探す中、金融業界の崩壊がさらに進むのではという心配が広がっている。

金融危機が牛肉市場におよぼす、より重大な影響は、今後の需要の動向だ。最近数ヵ月はガソリン価格が落ち着き可処分所得が増えて、消費者意欲は回復してきている。しかし金融危機は今後悪化するというのが大方の予想で、食材の購入にあたり消費者の財布のひもは堅い状態が続きそうだ。蛋白源としては価格が高い牛肉が最も景気の影響を受ける。またここにきて、小売業がここ数ヵ月間の牛肉卸売価格のアップ分を消費者に転嫁してきている。

※2008年9月22日 Cattle Buyers Weekly
業界ニュース
牛肉市場動向
 

【2008年・2009年の輸出量を上方修正】

米国農務省(USDA)は月間「World Supply and Demand Report」で、2008年・2009年度の牛肉輸出の予測値を、いずれも8月度予測値から各々18億4,100万ポンドと20億6,000万ポンドに引き上げた。また2008年と2009年度の生体牛価格を、需要高と供給不足を反映して各々94〜96ドルと94〜102ドルに上方修正した。

【1〜7月の牛肉輸出、順調に推移】

今年1〜7月の牛肉輸出量は前年比28%増の54万4,008トン、販売額は価格アップを反映して37%増の19億4,400万ドルに達した。7ヵ月間の全輸出量・全輸出額に占める各国の割合は、メキシコ(44%、42%)、カナダ(18%、23%)、日本(8%、11.7%)、エジプト(8%、2.6%)になっている。ベトナムにも2万1,215トン輸出しているが、大半は現在米国産牛肉の禁輸措置をとっている中国に送られたと思われる。

USDAは、2008年の輸出量は83万5,000トン、2009年は93万4,400トンと予測しているが、2003年12月以前のレベル(127万6,000トン)に戻るのはまだ先のようだ。最大の障害は日本が設定している肉牛月齢20ヵ月以下の制限だ。輸入を再開した韓国向け輸出は好調で、2003年以前のレベルには回復していないが、韓国のお盆にあわせて販促活動を実施した小売りチェーンでは、通常の3倍の30トンが完売した。

※2008年9月10・12日 Meatingplace.com & 2008年9月22日 Cattle Buyers Weekly
豚肉市場動向
 

第3四半期は予想より処理加工のペースが遅く、枝肉重量が少なかった。そのためUSDAは、2008年度・2009年度の商業用豚肉生産量を、各々8月の予想値の235億5,600万ポンド・230億2,500万ポンドから、234億7,600万・229億8,000万ポンドに下方修正した。

一方、第4四半期の処理加工数は、過去最高を記録した昨年同期比で2.5%の増加がみこまれる(ミズーリ大学予想)。9月前半には週間処理頭数が230万頭を突破し新記録となった。しかし過去最高の輸出量が続き、こうした大量の頭数をほとんど捌いているので、今後は減速する可能性がある。

輸出は2008年度上半期、過去最高のペースで好調に推移した。輸出量で月間新記録を連発した中国/香港の堅調が目立ったが、米国食肉輸出連合会(USMEF)は「特定の国に偏らない市場の多様性と需要の深さが見られた」と説明している。

各主要市場の1〜7月実績は以下の通り:

【中国/香港】 上半期輸出量は前年比で324%増加。しかし政府が国内増産に力を入れているため、下半期の販売は減速が予想される。

【メキシコ】前年比で輸出量が31%、輸出額は39%伸びた。

【ロシア向】前年比で輸出量が153%、輸出額は158%伸びた。

【日本】輸出額では最大市場。輸出量が24%、輸出額は27%伸びた。

【カナダ】輸出量が24%、輸出額は21%伸びた。

【韓国】輸出量が41%、輸出額は23%伸びた。

※2008年9月15日、16日 Meatingplace.com & 2008年9月17日 Meat&Poultry.com
米国、中国に牛肉輸入解禁を迫る
 

米国は9月中旬開催の米中商業貿易合同委員会会議で、2003年12月から米国産牛肉の輸入を中断している中国に対し、解禁を求める予定だ。中国は2006年4月に条件付き解禁に合意しているが、いまだ実施されていない。米国のギテレス商務長官は、「牛肉問題がどう進展するかわからないが、会議の議題には含まれている」と述べている。米国側は商務長官に加え、シュワブ通商代表も参加している。

※2008年9月15日 Meatingplace.com
メキシコ、米国向け食肉輸出を再開
 

メキシコは、6〜7月に実施された米国農務省食品安全検査局(FSIS)の査察結果を受けて、8月末から自主的に米国向け食肉輸出を中断していた。その後、食肉検査やコンプライアンス強化の是正措置を取り、9月4週に輸出が再開された。業界団体側は「生産者はプロトコルの管理面を見直して、生産チェーンの全段階での必要書類の整備を行った。今後のトレーサビリティー向上につながる」と説明している。

※2008年9月23日 MEAT International.com
トレンドニュース
消費者の「内食」増える
 

牛肉値上がりに対する消費者の抵抗感は、エンドミート(低価格のカット)が好調でミドルミートが低迷していることに示されている。これには長引くレストラン業界の不振も一因となっている。景気の減速で消費者の外食控えが進んだことは、食材スーパーの最大手クローガーが、第2四半期に3.4%増益の好業績を上げたことからも明らかだ。米国労働統計局によると、家庭内消費用の食材・食品価格(季節調整済み・年率換算)は、今年1〜8月で7.5%(2007年4.9%)値上がりした。

※2008年9月22日 Cattle Buyers Weekly
食肉摂取で脳の収縮を予防-英国の研究
 

英国オックスフォード大学の科学者チームが「肉を使わない食事は脳によくない」という研究結果を発表した。完全菜食・菜食主義の人は、肉、魚、乳製品に含まれるビタミンB-12が不足するため、食肉を摂取する人より脳の萎縮が起きる可能性が6倍高いことが分かった。

同大学の心理学・解剖学・遺伝学部のメンバーは「この結果から、肉、魚、栄養分強化シリアルか牛乳を食べてビタミンB-12の摂取量を増やせば、脳の萎縮を防ぎ、記憶を保つことができるだろう。ビタミンB-12不足は、高齢者を中心に公衆衛生上の問題だ」と説明している。

61〜87才の高齢者107名に、記憶力検査、身体検査、脳のスキャンを行い、食事と脳の大きさを関連づけて研究した。第1回目の検査から5年後に対象者を再検査した。ビタミンB-12のレベルが一番低い人は脳の萎縮が起きる可能性が高かった。以前の研究で科学者チームは、脳萎縮と低レベルビタミンB-12との関連性を既に立証している。

※2008年9月16日 Meatingpalce.com
米国食肉輸出連合会:〒107-0052 東京都港区赤坂1-6-19 KY溜池ビル5F Tel.03-3584-3911 Fax.03-3587-0078 URL http://www.americanmeat.jp