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TRADER'S Be & Po NEWS CONTENTS
米国食肉市場ニュース 牛肉(牛肉市況 6/9〜13)
豚肉(豚肉市況 6/9〜13)
市況ニュース トウモロコシ価格高騰の影響
業界ニュース 韓国のアメリカンビーフ輸入解禁間近
外市場の動向
食品インフレ、今後5年は毎年9%上昇の予測
OIE、総会を開催
ポーク関連ニュース 4月度豚肉輸出、過去最高を記録
来年の成豚生産採算点は100ポンド95ドルの予測
成豚輸入・枝肉重量減少で減産調整
米国食肉市場ニュース  
牛肉
牛肉市況
(6月9日〜13日)
週間と畜頭数 : 68.6万頭(前年比3.8%減)。 オクラホマシティーにおける去勢牛の体重別100ポンド当たりの価格
肥育牛の取引価格(100ポンド[約45kg]当たり):
  主要5市場では平均93.12ドル(前週比0.91ドル安)。 枝肉価格は平均146.90ドル(同1.12ドル安)。
牛肉価格(100ポンド[約45kg]当たり):
  歩留まり等級3(YG3)のチョイスは156.44ドル(前週比0.97ドル安)。Y2〜3のセレクトは152.13ドル(同0.63ドル安)。
豚肉 豚肉市況
(6月9日〜13日)
週間と畜頭数 : 204.8万頭(前年比6.2%増)。
肉豚の現金取引価格 : 前週比で横這いから2.50ドル安で推移。
 
 
市況ニュース
トウモロコシ価格高騰の影響
 

【価格高騰で業界に変化、フィードロット内頭数減少】

降雨と洪水で、今年のトウモロコシの収穫に甚大な被害が出ている。現金価格が1ブッシェル7ドルを超える可能性が高まり、授粉の問題や夏期の干ばつがあると、8〜9ドルに達するという予測もある。家畜生産者も大きな損害を受けており、肉牛肥育業者は1頭平均で134ドル以上の赤字を出している。

その影響で牛の放牧期間の延長、フィードロット導入時の体重増、フィードロット内頭数の減少が起きている。(5月で3ヵ月連続減少。前年比8〜10%減少)今年後半は重量級の牛が多数導入されるため、フィードロット飼育期間の大幅短縮も考えられるが、品質等級に問題が出るため、この先業界にとっては利益効率のよい肥育と枝肉品質のバランスが課題となる。

【米国のトウモロコシが底を突く?】

今年の収穫量が予想を下回り、高値にもかかわらず需要が減らないと、米国では来年早々に本当にトウモロコシが底を突くかもしれない。米国農務省(USDA)は既に飼料用・輸出用の減少を予想し、2008〜2009年の収穫期末の予想在庫を下方修正した。6月2週には保全指定地2,400万エーカーを干し草用に開放する計画を発表したが、年内のトウモロコシ供給不足解消は望めそうにない。価格上昇を抑えるには、再生可能燃料義務づけを手控えるのが一つの選択肢かもしれない。世論調査でも国民の大半が義務づけ緩和を望んでいるが、ブッシュ政権下ではその見込みはない。今のところ消費者はまだ食肉生産コスト増加のあおりを受けていないが、今後畜産業界が付加費用の増加分を食肉価格にさらに転嫁すると、消費者の負担も大幅に増加するだろう。それができないと業界は規模縮小を余儀なくされ、食肉は更に値上がりするとエコノミスト達は分析している。

※2008年6月16日 Cattle Buyers Weekly
業界ニュース
韓国のアメリカンビーフ輸入解禁間近
 

韓国政府は6月26日、米国産牛肉の輸入禁止解除を発表した。これは4月18日に米韓両政府が合意した内容を発表したものである。それによると、暫定措置としてUSDA管轄下の月齢に関するQSA(品質システム評価)プログラムに、自主的に参加する企業のみが韓国向けの生産を許可される。これまで承認された30施設が、プログラムへの参加を認められる。その他、1)牛肉及び牛肉製品は30ヵ月齢未満の牛を原料とする、2)脳・眼球・頭蓋・脊髄は特定危険部位と定義され、輸出許可対象にならない、3)骨付き、骨なし、チルド又は冷凍、それぞれが認められる。

この制度は、韓国国民の納得が得られるまでの間、当面の措置とされる。昨年5月以来、韓国の保税倉庫には約5,300トンの米国産骨なし牛肉が保管されており、これらが先に検査対象となる可能性がある。発表当日には、3商社が韓国通関当局に輸入申請を提出したが、輸入反対派の実力行使により、検査官が通関事務所へ立ち入れないことも考えられ、今後通関業務に遅れが生じる可能性もある。

※2008年6月26日 MEFニュース 
海外市場の動向
 

【中国-ロシア】

中国政府筋によると、ロシア〜中国間の貿易は2007年度が482億ドル(前年比44%増)、2008年1〜5月期は221億ドル(同39%増)に達した。2007年度、中国は15年振りに対ロシアで貿易黒字(88億ドル)を出した。相互貿易のバランスを保つため、ロシアからの輸入増加にも努めると述べている。

※2008年6月16日 Cattle Buyers Weekly
食品インフレ、今後5年は毎年9%上昇の予測
 

アドバンスト・エコノミック・ソルーションズ社の予測によると、投入コスト値上がりを受けて、食品インフレ率は2008〜2012年の間に平均で毎年9%上昇する(2007年は4.9%)。農産物価格の上昇が、ここ数十年間で最高の食品インフレ率に繋がっている。2002〜2006年の食品価格上昇は、世界的な経済成長、エネルギー費の上昇、ドル安が原因。それに加えてエタノール生産用のトウモロコシ使用の急激な増加が、トウモロコシとその他農産物価格高騰の最大の要因になっている。

こうした価格上昇が、食品インフレに直接的影響を与えている。1980年代前半から、商品価格の上昇は短期的で、マーケットシェアを確保したいメーカーが吸収してきたが、最近は上昇が持続している。平均8.7%の食品インフレを記録した1970年代同様、商品投入コストの高騰で今後5年間は高いインフレ率が続くだろう。

※2008年6月16日 Cattle Buyers Weekly
OIE、総会を開催
 

OIE(国際獣疫事務局)は5月25日から30日にかけて、第76回定例総会をパリで開催し、172ヵ国の政府・業界関係者が参加した。今回の会議では世界的な関心を集めつつある動物福祉(家畜の適切な取り扱い)についての現状報告、安全性確保を目的として主要輸入国で採用されている公的基準と民間基準の他、口蹄疫・鳥インフルエンザ・BSEに関する討議も行われた。BSEに関しては、昨年米国が認定された「リスク管理されている国」に、新たに24ヵ国(英国、フランスなどのEU諸国、東欧、メキシコ)が認定された。特筆すべき点は、総会全体の見解としてBSEはリスク管理可能で収束しつつある疾病とみなされていること、動物福祉に関する議論では「動物のあるべき姿」という観点から投薬の正当性・適切な取り扱いの重要性などが指摘されていたことである。

※2008年6月19日 MEFニュース
ポーク関連ニュース
4月度豚肉輸出、過去最高を記録
 

4月の豚肉輸出は17万5,640トン(3億9,150万ドル)に達し、これまでの最高記録15万6,959トン(今年2月)を更新した。それ以上に注目すべきは1〜4月実績で、前年同期間より52%増加して62万9,682トン(14億ドル)だった。これは全生産量の22%を占める。豚肉輸出は16年連続で記録更新中と好調が続いている。

牛肉も輸出量で前年比31%、輸出額で39%伸び、1〜4月は各々30%、40%伸びた。同期間、生産量は牛肉生産量全体の9%を占めた。

※2008年6月12日 meatingplace.com
来年の成豚生産採算点は100ポンド95ドルの予測
 

6月上旬は天候の影響でトウモロコシと大豆の先物相場が値上がりし、来年の成豚生産者の採算点は100ポンド当たり95ドル以上に上がった。これにより蛋白質16%配合飼料のトウモロコシ・大豆部分の原価が1トン当たり約40ドル増える。これは1990年代後半にこの指標が始まって以来最大の上げ幅だ。トウモロコシ先物市場は、今年7月納品分は1ブッシェル7ドル、来年7月納品分は7.55ドルを上回った。

※2008年6月13日 meatingplace.com
成豚輸入・枝肉重量減少で減産調整
 

カナダからの成豚輸入頭数と枝肉重量の減少を受けて、USDAは6月に2008・2009年の商業用豚肉生産量を若干下方修正した。同省の月報・週報によると、今年は234億ポンド(前年比6.6%増)、来年は227億ポンド(前年比2.9%減)の予想だ。5月のカナダからの成豚輸入頭数は前年比でほぼ14%減少している(110ポンド以上の即処理用は40%減)。輸送費の高騰でカナダ国内での処理が増えている。一方飼料費の値上がりで以前より低体重で豚を出荷している。枝肉重量と成豚頭数の減少で、豚肉の減産と成豚の値上がりがおきるだろう。豚肉輸出の需要高もあいまって、今年第2四半期の成豚価格は予測値を上回りそうだ。

※2008年6月17日 meatingplace.com
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