【今年1〜8月期輸出実績】
弊連合会(USMEF)の集計に基づく米国農務省(USDA)の発表によると、豚肉の輸出額は前年同期比で6%増の19億6,000万ドル、牛肉は同28%増の16億7,000万ドルに達した。
牛肉・ビーフバラエティーミートの全輸出量も、16%アップの49万5,829トンに上った。カナダ向け輸出量は31%増の8万1,380トン、輸出額は34%増の3億7,210万ドルを記録した。
豚肉・ポークバラエティーミートの全輸出量は、3%減の80万4,261トンだった。引き続き日本がNo.1市場で、輸出量は8%アップの23万8,803トン、輸出額は13%増の7億6,690万ドルで、2位のメキシコの2倍以上になっている。メキシコ・韓国向け輸出が減少したが、香港・中国向け(量で61%増の8万8,103トン、金額で64%増の1億2,570万ドル)とオーストラリア向け(量で40%増の2万2,170トン、金額で64%増の5,980万ドル)の増加で埋め合わせた。
生体牛が不足気味のため米国内の牛肉価格は年内一杯堅調で、またドル安から牛肉製品の買い得感がしばらく続くだろう。豚肉も低価格とドル安で国際市場で優位性がある。
【日本向け輸出】
在京の米国農務省海外農業サービス局(FAS)の報告書は、現行の輸入政策に変更がなくとも、2008年度に日本は約7万1,400トン(前年比1%増)の米国産牛肉を輸入すると予測している。2007年度は、2006年の約6倍になると見られるが、2001年比では8分の1にすぎない。
【EU向け輸出】
一方、USMEFによると、今年のEU向け牛肉輸出は、年間輸入割当の1万1,500トンを若干上回る見込みで、2008年は1万2,000トン(バラエティーミートを除く)に達する可能性もある。現在EU向け牛肉は、成長ホルモン非利用の肉牛由来のものに限定されている。加えて、加工工程や枝肉の処理方法などの技術的な課題の協議も進んでいる。ヨーロッパ市場は食肉輸入需要の急増、ドル安、ブラジル以外の供給先多様化の要望などから、米国産牛肉の輸出増が期待される。
【ブラジルの牛肉輸出増加】
ブラジル牛肉業界・輸出業者協会によると、今年1〜9月期のブラジルの牛肉輸出額は前年比で18%増加し33億ドル、輸出量は12.5%増加し190万トンに達した。いずれもフレッシュ・チルド・フローズンビーフ、加工牛肉と内臓を含む。年内にEUの家畜保健要件に順守する体制を整備し、部分的なEU輸入禁止措置の延長を回避する。EU委員会は、ブラジルの保健管理体制を審査後、制限強化の可否を決定する。現在は口蹄病が発生した3つの州からの輸入禁止と、その他の地域対象に食品安全措置が課せられている。
※2007年10月19, 22, 23日 Meatingplace.com & 2007年10月15, 19日 Meatpoultry.com |