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TRADER'S Be & Po NEWS CONTENTS
MEFニュース 韓国、米国産牛肉の検疫を再度中断、輸入条件見直しへ
米国食肉市場ニュース 牛肉(牛肉市況 10/1〜10/5)
豚肉(豚肉市況 10/1〜10/5)
市況ニュース 住宅市場混迷で牛肉需要落ち込みも
パッカーの赤字続く
業界ニュース ロシアの食肉輸入が増加
セーフティ関連ニュース O-157:H7感染で冷凍ビーフパティーのリコール、食品安全対策強化へ
加工業者向けO157:H7対策順守−9つのステップ-
鳥インフルエンザ迅速テストの開発進む
抗生物質と細菌の耐性
EFSAとFDA、食品安全で提携
イベント情報 USMEF、小冊子を制作
BSE関連ニュース
韓国、米国産牛肉の検疫を再度中断、輸入条件見直しへ
 

9月に米国から輸入した牛肉に骨片(背骨)の混入が見つかり、韓国は、米国産牛肉の検疫を再度中断して、米国牛肉処理工場3ヵ所の輸出認証を取り消す措置をとった。8月下旬に検疫を再開し、週当たり300万ポンド、約100コンテナのペースで市場への流通が進み、発注も増え始めていた矢先のことである。米国は国際獣疫事務局(OIE)から「BSE感染リスク管理国」に認定されており、OIE勧告指針はリスク管理国の牛肉には原則的に貿易過程での年齢・部位制限を設けていない。そのため、米韓両国は10月11・12日に、韓国で牛肉検疫専門家協議を開催して輸入衛生条件の見直しを行う。

2007年10月5、10日 Meatingplace.com & 2007年10月11日 聯合ニュース
米国食肉市場ニュース  
牛肉
牛肉市場
(10月1日〜10月5日)
週間と畜頭数 :
  67.2万頭(前年比5.8%増)。
肥育牛の取引価格(100ポンド[約45kg]当たり) :
  主要5市場では平均90.75ドル(前週比3.45ドル安)。 枝肉価格は平均144.20ドル(同3.80ドル安)。
牛肉価格(100ポンド[約45kg]当たり ) :
  歩留まり等級3(YG3)のチョイスは145.73ドル(前週比0.91ドル安)。Y2〜3のセレクトは135.82ドル(同2.06ドル安)。
豚肉 豚肉市場
(10月1日〜10月5日)
週間と畜頭数 :232.1万頭(前年比8.0%増)。
肉豚の現金取引価格 :前週比で横這い〜2.00ドル安で推移。
市況ニュース
住宅市場混迷で牛肉需要落ち込みも
 

米国の住宅市場の悪化が進み、牛肉需要への打撃が懸念されている。住宅の売り上げや価値の急落、エネルギー費の値上がり、景気低迷への不安から、9月の消費者意欲はここ2年で最低レベルを記録し、10月には更に落ち込むと見られている。

第4四半期は生体牛平均価格が約95ドルと予想され、パッカーの採算確保には、チョイスカットアウトの平均価格は150ドル台後半が必要だ。しかしそうなると、牛肉の小売りマージンの縮小や小売価格の値上がりにつながり、消費者は値段の安い豚肉や鶏肉に流れ、牛肉の売上げが減少する。

消費者意欲の減退は、第4四半期に予想された過去最高の豚肉供給と重なる。10月は全米ポーク月間で、他の月より販促活動が多いため、パッカーはますますボックスビーフ価格の値上げがしづらくなる。前年比2〜3億ポンド増加した第3四半期に続き、第4四半期の豚肉生産量は、どの四半期と比較しても過去最高の59億ポンド(前年比5%増)が見込まれている。豚肉輸出の伸びは小休止の状態で、対中国輸出の増加分はメキシコ向けの減少で相殺されているので、この時期、国内の豚肉供給量は昨年より多い。出荷可能な豚の供給はここ数週間はピークに達しないが、週間当たりの処理頭数は既に220万頭を越えている。

※2007年10月1日 Cattle Buyers Weekly
パッカーの赤字続く
 

第4四半期に景気が低迷して牛肉需要に影響が出ると、パッカーの赤字は今後も続く恐れがある。赤字の度合いも、1頭当たり20ドル近い損失を出した昨年と同等またはそれ以上もありうる。9月末から10月初旬のマージンは、1頭当たり30ドル以上のマイナスになっている。このような状況下、パッカーはより安値で生体牛を買い付け、ボックスビーフ価格を上げるため処理頭数を減らすと予想された。しかし実際はその逆で、10月1週目の処理頭数は65万4,000頭だった。

米国内の4工場の稼働率最大化を目指したJBSスイフト社の積極的な動きが引き金となり、大手パッカーはマーケットシェア争いに追われている。スイフト社を売却して生産能力を減らす代わりに、JBS社はグリーリー工場でダブルシフト制を始めて生産能力を拡充した。目標の日間処理頭数5,800〜6,000頭に向けて同工場の生産量が増加するにつれ、シェア争いは激化する一方だ。

※2007年10月1日 Cattle Buyers Weekly
業界ニュース
ロシアの食肉輸入が増加
 

ロシア連邦関税局によると、ロシアの今年1月〜8月の食肉輸入量は、前年同期比で14.6%増加している。家禽を除く輸入量は84万600トン、輸入額は20億5,100万ドルに達した。(インターファックス報道)

弊連合会(USMEF)調べでは、今年1〜7月期で、米国産豚肉3万6,000トン、牛肉264トンを輸入している。米国の牛肉業界関係者は、「現在、ロシアは豚肉業界の増進に力を入れている模様で、牛肉輸入量は少ない。政治や食品安全面での課題はあるが、将来的には2万5,000から3万0,000トン規模の米国産牛肉市場になる」と見ている。

※2007年10月9日 Meatingplace.com
セーフティ関連ニュース
O-157:H7感染で冷凍ビーフパティーのリコール、食品安全対策強化へ
 

米国で今年、冷凍ビーフパティーの出血性大腸菌(O-157:H7)感染によるリコールが続発している。特に9月末には、製造元の米国最大手の冷凍パティーメーカー、トップスミーツ社が、過去最大規模の2,170万ポンドの挽肉製品のリコールで、工場閉鎖に追い込まれた。同社にとっては創業以来67年間で初めてのリコールだった。10月にはカーギルミートソルーションズ社が、ウィスコンシン州バトラー工場で生産し全国に出荷した、84万5,000ポンドの冷凍ビーフパティーを自主回収している。

こうした状況を受けて、業界側では北米食肉業務用卸協会(NAMP)が、牛肉業会食品安全協議会の支援のもと、9月にO-157:H7会議を開催。また米国農務省食品安全検査局(FSIS)も食品安全の検査体制を徹底している。9月にはO-157:H7検査標本数を月間1,000〜2,000件に増加。陽性反応が出た工場の再検査標本数を日産1,000ポンド以上は16件、1,000ポンド以下は8件とする。またニードル型のテンダーライザーで処理したステーキやローストの食品安全も注視していく。さらに牛肉処理施設常駐の農務省検査官に、新たに作成した安全アンケートを配布し、1ヵ月後に回収して、ベストプラクティスを実施していない施設のフォローアップも行う。またDNA鑑定や疫学の進歩で、今後は感染の疑いからリコール決定までの過程が迅速化できるという。

※2007年9月5日、10月1、 5、 8、11日 Meatingplace.com
加工業者向けO157:H7対策順守−9つのステップ
 

最近の相次ぐ牛挽肉製品のO157:H7感染を受けて、この問題は当然ながら第65回NAMP年次コンベンションの重要議題になっている。USDAはO157:H7防止のため、施設常駐のUSDA検査官用チェックリストの配布を計画している。NAMPの上級科学顧問マースデン氏は、加工業者が今後も規制順守しO157:H7を防止する上で役立つ、以下の9つのポイントを提案している。

  1. 挽肉などの加工製品のHACCP(衛生標準作業手順)の見直し
  2. サプライヤー要件をテストで検証して整備
  3. 加工業者レベルで有効な対応を実施
  4. 感染を防止する環境管理体制
  5. 改良版従業員衛生体制
  6. 微生物検査に基づく一定限度のロット(製造一単位)の決定
  7. トレーサビリティーのあるミート原料の100%管理
  8. 陽性反応が出た場合、NR(回収不能)や製品リコールを減らすための社内検査の方針
  9. プロセス管理を検証するための定期的外部監査

USDAも、これらの対応がデュ−ディリジェンス(精査)と考えている

同氏は、「O157:H7はこの先業界にとって大きな障害で、目に見えない細菌を殺さずに生のミート製品から排除するのは月に人を送るより難しい。」と語っている。

※2007年10月12日 Meatingplace.com
鳥インフルエンザ迅速テストの開発進む
 

9月27日、カナダ・サスカチュワン州の養鶏場で、H7N3型鳥インフルエンザが検出された。そのため米国農務省(USDA)は、家禽を含む全ての生きている鳥と未加工の鳥製品を、同州から輸入することを禁止した。(2005年以来、同州からの同製品の輸入はない。)

鳥インフルエンザの発生を抑えるには、感染の有無の迅速な判定が重要だが、現在の検査方法は結果が出るまでに数日を要する。ジョージア工科大学研究所(G.T.R.I.)が新しく開発したバイオセンサーは、数分で鳥インフルエンザウイルスを検知でき、さらに経済的・取り付け易い・様々なウイルス株に反応する・ラベルや試薬が不要という利点がある。性能テストで、H7N2型とH7N3型の2タイプのウイルス株を検出する能力を査定したところ、ウイルス粒子がごくわずかしか含まれていない液体でも検知できた。センサーの開発には、USDAとジョージア州研究同盟が資金援助している。

※2007年9月28日 MEATPOULTRY.com & 2007年9月28日 Meatingplace.com
抗生物質と細菌の耐性
 

英国政府は、動物、人、食品にみられる細菌の抗菌薬耐性に関するデータをまとめたレポートを発表した。抗菌剤とは、人や動物用の薬に使われている抗生物質などの化学物質で、抗菌薬耐性は有機体(人や生物)が持つ、抗菌剤による治療への耐性をさしている。ここ数年来、抗菌薬耐性の高率化への不安が広がっている。レポートには厚生省、保健庁、食品基準庁、その他政府機関からのデータや情報が含まれており、抗菌薬耐性の理解促進への政府の取り組み姿勢を明確に示している。抗菌剤、特に抗生物質は人と動物の保健に重要で、今回のレポートは、初めて両方のデータを統合。人と動物の治療に使われる特定の抗菌剤に対する病原菌の耐性の度合いを含む、抗菌剤使用の全体像を理解する上で、関係者には参考になるだろう。

※2007年 www.vmd.gov.uk
EFSAとFDA、食品安全で提携
 

欧州食品安全機関(EFSA)と米国食品医薬品局(FDA)は、食品安全のリスク算定に関する、米欧間では初の協定に調印した。これはEFSAでは初めての正式な国際協力合意で、EFSA−FDA間でも初の正式な提携になる。双方のトップが現在と今後の協力関係を話し合い、食品安全を確実にする方法など、科学的データの共有を推進する協定に調印した。正式協定により、米国、EU圏内で該当する法的枠組みの中で、機密情報の適切な保護が確実になる。非公式レベルの協力や対話はすでに始まっており、今回の調印で活動が正式なものとなり、拡充される。

※2007年 www.efsa.europa.eu
イベント情報

●USMEF、小冊子「とことん、真面目に、こだわって。This is アメリカン・ビーフ」を制作

米国食肉輸出連合会(USMEF)ではこの度、一般消費者の皆様にアメリカン・ビーフをより知っていただき、安心して美味しく召し上がっていただくために、小冊子『とことん、真面目に、こだわって。This is アメリカン・ビーフ』を制作いたしました。

小冊子では、アメリカン・ビーフが牧場でどのように育ち、生産されているかを、写真やイラストを交えて分かりやすく説明しています。また、アメリカン・ビーフを美味しくお召し上がりいただくために、栄養素やその効果をより生かせるお薦めレシピをご紹介しております。

米国食肉輸出連合会:〒107-0052 東京都港区赤坂1-6-19 KY溜池ビル5F Tel.03-3584-3911 Fax.03-3587-0078 URL http://www.americanmeat.jp