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Volume 059 Aug21, 2006
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BSE関連ニュース
米農務長官、日本に対し牛肉輸入基準の緩和を再要請
 

米国農務省(USDA)のジョハンズ農務長官は、8月2日の記者会見で、「科学に基づいた国際基準で牛肉を輸出できるようにしたい」とこれまでの立場を再確認した。国際獣疫事務局(OIE)の基準で規定したリスク評価で、最小リスク国の条件を満たしていれば肉牛を月齢で限定しないという、全面的な市場開放をあらためて求めた。
※2006年8月3日 Meatingplace.com

USDA、OTMルールづくりを一時保留
 

USDAは7月以来、OTM(Over Thirty Months)牛と呼ばれる、30ヵ月齢以上の肉牛の、カナダからの輸入を許可する規則づくりを進めてきた。カナダ産肉牛の安全性確認のため、農務省動植物衛生検疫局(APHIS)は疫学者をカナダに派遣して調査に協力しているが、まだ進行中であるため、規則提案を一時的に保留した。新たな問題がないと確認されたら予定通り再提出し、パブリックコメント期間を経て最終規則として発表する。
※2006年7月31日 Meatingplace.com

米国食肉市場ニュース
牛肉市況(7月31日〜8月4日)
週間と畜頭数 : 62.3万頭(前年比変動なし)。
肥育牛の取引価格 (100ポンド[約45kg]当たり) :主要5市場では平均80.45ドル(前週比0.70ドル高)。枝肉価格は平均127.85ドル(同2.45ドル高)。
牛肉価格 :歩留まり等級3(YG3)のチョイスは141.42ドル(前週比2.63ドル高)。YG2〜3のセレクトは128.32ドル(同5.25ドル高)。 
〜豚肉〜豚肉市況(6月6日〜10日)
豚肉市況(7月31日〜8月4日)
週間と畜頭数 :190.2万頭(前年比4.0%増)。
肉豚の現金取引価格 : 前週比で3.00〜4.00ドル高で推移。
成豚の重量別取引価格 : 電話取引による重量別取引価格は、季節的な落ち込みで前々週より下がった。40〜50ポンドは90.00ドル、50〜60ポンドは79.50〜90.00ドル、60〜70ポンドは78.00ドルだった。
 
市況ニュース
米国産牛肉輸出再開、当面は価格上昇効果薄い
 

米国産牛肉の輸出が再開されたが、当初の輸出量が極めて少ないため、生体牛価格引き上げ効果は小さいだろう。対日輸出の条件を満たす肉牛はタイソンで10%、スイフトも5〜10%しかない。

Cattle Buyers Weekly 誌は、月齢判定が可能な肉牛は出生証明書で10〜12%、成熟度A40で3〜5%、全体では15%しかないと推定している。米国食肉輸出連合会(USMEF)は今年前半に、8月1日輸出再開の想定で、2006年度の牛肉輸出量は2.5〜3万トン止まりと予測している。週ベースでは平均1,136〜1,364トンで、2003年度実績の15〜18%に過ぎない。輸出量が1億ポンド増えるごとに、100ポンド当たり50セントの価格上昇が見込まれるが、12ヵ月ではなく3ヵ月で1億ポンド増量した場合は1.5〜2ドルの上昇となるだろう。一方日本の大手食肉加工会社は、供給量と品質が確実に保証されるまでは、米国産牛肉の使用を見送る模様だ。
※2006年7月31日Cattle Buyers Weekly

業界ニュース
GMO作物で飼育の家畜にリスクなし
 

38の科学・専門家の学会、企業、非営利団体および1,200を超える個人会員からなるCAST(Council for Agricultural Science and Technology)は、「バイオ技術で栽培した作物で育った家畜に由来する食品は、人が食べても安全である」と報告している。CASTは1990年代後半から2005年の間に発表された、各種のGMO作物アセスメント、家畜飼料調査の結果を分析し、家畜が様々なタンパク質やDNA(デオキシリボ核酸)を食べた場合どうなるかを検証した。その結果、GMO飼料で飼育された家畜の肉、乳、卵は、健康、安全性、栄養価の面で、従来の飼料で育った家畜由来の食品とかわらないことがわかった。
※2006年7月31日 Meatingplace.com

ペン農務次官8月末退任へ
 

2001年5月に着任以来、USDAのペン農務次官は、農業サービス局と海外農務・リスク管理局を統括してきた。ジョハンズ農務長官は「その間、国内農業政策を精力的に実施した。その一方で代表団や専門家チームを率いて日本や中国等の貿易相手国と交渉し、国際貿易の障害軽減に努めた。また世界貿易機関(WTO)主催の国際会議であるドーハ開発ラウンドでも重要な役割を果たした」とペン農務次官の業績を称えた。
※2006年8月8日米国農務省声明 & 8月9日 Meatingplace.com

タイソン社、赤字に歯止め
 

同社の2006年度第3四半期の業績は、牛肉・鶏肉事業ともに赤字だったが、2億ドルのコスト削減や価格改定によって、来期は黒字化を目指している。対日輸出の再開や、今後の肉牛供給量の増加も追い風となり、タイソンビーフは黒字に転じる見込みだが、業界全体の牛肉販売利益はマイナスで、カナダでの牛肉事業も人手不足が影響して不振なため、今後2〜3四半期は利益幅は小さいと思われる。一方、豚肉事業は相変わらず堅調で、第3四半期で1,200万ドル、最近9ヵ月で3,200万ドルの営業利益を出している。
※2006年8月7日 Cattle Buyers Weekly

スミスフィールド社、買収に手腕
 

スミスフィールド・フーズは、コナグラ・フーズの冷蔵肉事業を予想を下回る5億7,500万ドルで買収した。買収金額のうち現金払いは3億1,300万ドルという取り決めで、コナグラの七面鳥・加工肉のブランドを獲得し、新たに14工場と6,000名の従業員を傘下に抱える。この買収で、スミスフィールドは自社の豚肉・牛肉の原材料を商品市場で販売するのではなく、自社内で活用するルートが増えることになり、2006年度114億ドルの売上に、18億ドルが追加される。一方で1990年代に一時は米国最大の鶏肉・食肉会社だったコナグラは、食肉事業からほぼ全面撤退となる。スミスフィールドは今年に入り、まずコナグラのクックスハムを買収し、7月にはサラリーの欧州の食肉事業買収に合意と、いずれも次への余力を残した巧みな資金計画で買収を重ねている。
※2006年8月7日 Cattle Buyers Weekly

NBP、ヴィンテージ・フーズを買収
 

ナショナル・ビーフパッキング(NBP)は、自社のナチュラルビーフ製品ラインの充実を図るため、ヴィンテージ・ナチュラルビーフを製造・販売するヴィンテージ・フーズを買収する。NBPは2004年にナチュラルビーフ市場に参入し、今年に入り製品ラインを拡充した。1999年創業のヴィンテージ社は、これまで抗生物質や成長ホルモンを使用しない穀物飼育の牛由来の牛肉を、小売業、フードサービス向けに販売してきた。NBPは、「急成長するナチュラルビーフのカテゴリーに、上質なブランドを投入するわが社の取り組みを伸展するため」と述べている。
※2006年8月7日 Cattle Buyers Weekly

カーギル、過去10年で10億ドル投資 
 

カーギル・ミートソリューションズのフレッシュミート事業への投資は、この10年間で10億ドルを超えている。8つの米国・カナダの牛肉加工工場と、2つの米国の豚肉加工工場が対象。なかでもカンザス州の工場に増設した牛挽肉加工棟は、広さ24,000平方フィートで、挽肉生産量は1日50万ポンド。最新の高度なハイテクをラインに導入して、全工程をコンピューターで管理・モニターしている。赤身と脂肪の比率も、スペックからずれると自動的に修正され、生産性の向上や品質の安定がはかれる。同社は米国最大の牛挽肉加工会社で、9工場合わせて日産500万ポンド(推定)の生産能力がある。
※2006年8月7日 Cattle Buyers Weekly

ポーク関連ニュース
輸出向け新しいポークカット
 

この15年間、豚肉輸出は過去最高のペースが続いている。こうした高い需要を維持するため、米国食肉輸出連合会(USMEF)は全国豚肉委員会(NPB)と共同で、豚肉の筋肉プロファイリング研究を行い、新しく4種類のカットを発表した。ポークブレスト、プチテンダー、キャップステーキ、ポケットローストで、いずれもコスト効率がよく、用途が広いので世界各国の幅広い消費者層にアピールするという。ポークブレストとプチテンダーはこれまでは挽いてソーセージにしていた肩ロースだが、新しいカットで有効活用ができる。
※2006年8月4日 Meatnews.com 

 
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