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Volume 053 May 29, 2006
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BSE関連ニュース
日米専門家会合開催

今年1月20日から停止中の日米牛肉貿易に関する政府レベルの専門家会議が、5月17日から19日、東京で開催された。会議では、米国側から最近実施した日本向け輸出承認施設での監査報告、香港・台湾で発生した不適格事例について説明があり、日本側からは先日国内10都市で開催された一般消費者との意見交換会議の内容が報告された。

日本側は今回の会議を踏まえて考えを整理し、前回と同じ程度の期間で一般消費者とのリスクコミュニケーションを実施する予定。その後、日米で輸入再開のための施設監査などの措置の調整に入る。ただし、具体的な再開時期は今後の調整内容にかかっており、一部ではすでに再開時期が特定されたかのように報道されているが、これは憶測であって全く確証はない。今回の会議では、業界関係者が高い関心を寄せる輸入再開条件内容、違反発見など緊急時の対応手順や責任範囲などを規定する危機プロトコル、未通関分の対応・処理などについての具体的な結果は出ていない。

※2006年5月22日 MEFニュースリリース
BSE検査の現状

米国農務省(USDA)は、2004年6月に始まったBSE監視体制の総括報告書を発表した。その中で国内のBSE感染状況を正確に把握する検査の進め方を詳述し、「ここ数年間に米国内で実施されてきた検査体制は、OIE(国際獣疫事務局)のガイドラインをはるかに越える高レベルのもの」と述べている。今後は、米国内でBSE感染牛が見つかる確率の分析とOIEの検査基準をもとに、検査規模を縮小する予定だ。検査頭数のOIE指標は年間4万2,857頭、週間825頭だが、これまでの強化体制では週当たり7,018頭を検査している。

BSE検査体制では、まずサンプル数の全国目標値を決め、全国を6地域に分けて各々の飼育頭数に比例した検体数を配分。牛の症状・状態を目安に、全国5,776ヵ所の処理施設、保健所、牧場などから検体を集めた。検査後は判定した症状別に8タイプに分類した。この分類方法はOIEのBSE監視規定の分類とは異なるが、詳細が提供されたことで、その後のOIEの分類による検査がスムーズに運んだ。USDAのBSE検査体制は当初、高リスクの対象牛を44万5,886頭と算定し、期間18ヵ月でスタートしたが、その後延長し今年5月7日までに70万8,811頭の検査を終了している。
※2006年5月15日 Cattle Buyers Weekly

米国食肉市場ニュース
牛肉市況(5月8日〜12日)
週間と畜頭数 : 70.8万頭(前年比8.3%増)。
肥育牛の取引価格 (100ポンド[約45kg]当たり) :主要5市場では平均78.30ドル(前週比0.95ドル安)。
枝肉価格は平均124.00ドル(同1.90ドル安)。
牛肉価格 :歩留まり等級3(YG3)のチョイスは145.32ドル(前週比1.92ドル安)。
YG2〜3のセレクトは126.14ドル(同3.33ドル安)。
〜豚肉〜豚肉市況(6月6日〜10日)
豚肉市況(5月8日〜12日)
週間と畜頭数 :193.1万頭(前年比5.7%増)。
肉豚の現金取引価格 : 前週比で2〜4ドル高で推移。
成豚の重量別取引価格 : 電話取引における重量別取引価格は、比較可能な重量では前々週比で5〜7ドル安。40〜50ポンドが106.50〜125.50ドル、50〜60ポンドが107.00〜110.50ドル、60〜70ポンドが100.00〜102.50ドル。
 
市況ニュース
5月2週、今年最多の処理頭数で牛肉増産

5月2週の肉牛処理数は70万8,000頭で、今年最多の週間処理頭数となった。背景にはパッカーの黒字回復、年間で最高の牛肉需要期にあたること、出荷可能牛の供給増加がある。4月最終週にも68万1,365頭の数字を出したが、今年に入り62万5,000台を越えたのはこの2週以外では1回だけ。このペースは5月後半も続き、6月は週平均が67万5,000頭になる可能性もある。

増産が続く中、ボックスビーフ価格がどう持ちこたえるかは不確定だ。アナリストは、今週のカットアウト価格は100ポンド当たり最高で5ドル安と予測している。中にはチョイス(5月2週145.19ドル)が18〜20ドル下落して夏期、秋期の安値まで下がるという見方もある。そこまで下がると、生体牛を大幅な安値(70ドル台前半)で買い付けしない限り、パッカーのマージンが失われてしまう。パッカーは、牛肉の値下がりに見合った安値で肉牛が買えない場合、処理頭数を減らしてボックスビーフの大幅下落を防ぐだろう。しかし、5月1日現在のフィードロット内頭数は、統計開始以来最多になっている。導入頭数を抑えて出荷頭数を増やしているが、肉牛の持ち越しは増加するだろう。

※2006年5月15日 Cattle Buyers Weekly
業界ニュース
WAHIS Webアプリケーション開始

OIE(国際獣疫事務局)は2002年1月に家畜保健情報部を創設し、これまで会員国への家畜保健情報発信の透明性、効率化、迅速化や、一般向けの情報サービスの改善に努めてきた。今回開始したWAHIS(Word Animal Health Information System)では、各情報はウェブ上の掲載に加え、OIE会員国の代表、OIE関係先、OIEの無料メーリングサービス登録者に自動的に送付される。こうした取り組みで、幅広いユーザーが緊急情報へアクセスし、OIEが中心となって世界中の家畜保健情報の発信を続けることが可能となる。また、OIEのウェブサイトには新たなコーナーやアーカイブ情報へのアクセスが追加され、使い勝手やコンテンツも充実している。世界各地で発生した疾病の分布を示したマッピングもそのひとつだ。家畜情報を取り扱う上での会員国との関係は、初期のメールボックス型からネットワークマネージメント型に変わっている。これにより、毎年会員国から提供される情報の質と量が向上している。
※2006年5月19日 MEFニュースリリース(デンバー本部)

ガソリン価格高騰が牛肉需要に影響

ガソリンの急激な値上がりで、消費者の牛肉購入に影響が出始めている。昨年の12月上旬以来、ガソリン小売価格は36%上昇し、平均で1ガロン3ドル近くになっている。更には企業が軒並み追加料金や割り増し料金を課して、ガソリン値上がり分を消費者に転嫁しているとウォールストリートジャーナルは報じている。1ガロン当たり1セントアップすると、年間可処分所得のうち13億ドルがガソリン代に回わるといわれる。肉牛を牧場からフィードロットやパッキング工場へ輸送し、牛肉をエンドユーザーへ配送するコストもここ6ヵ月で急騰している。ガソリンの値上がりで、消費者の食料支出減少と牛肉の市場への輸送コストの増加といった二重の影響が出ている。

※2006年5月15日 Cattle Buyers Weekly
トレンドニュース
ポテンシャル高いキッズ市場

米国の市場調査会社パッケージド・ファクツ(Packaged Facts)が実施した最新の調査によると、3〜11才のキッズ人口は約3,600万人。試算では2005年度の購買力は180億ドルで、キッズ市場は今後4年間で大きく伸びて、2010年までに可処分所得は214億ドルになるとみられている。それに加えて子供のいる世帯は、食品、衣料、日用品、娯楽、書籍等で1,150億ドルの消費支出がある。このうち約半分の583億ドルが食費に充てられる。2010年までにはキッズ用消費財の家計支出は年間で1,430億ドルに達すると予想される。

しかしキッズは年齢層によって、好み、購買習慣、購入決定への影響力がはっきり分かれていて、人種、親の学歴、所得によっても変わってくる。また様々なキッズ関連の課題がビジネスや社会に及ぼすリスクにも新たな注目が集まっている。
詳しくはwww.packagedfacts.comを参照。
※2006年5月11日 Meatnews.com

MEFニュース
USMEF総会、ラスベガスで開催

USMEFが半年ごとに開く総会が、今回はネバダ州ラスベガスのマリオットホテルで5月24日から26日の3日間に渡って開催された。会期中は、各業界別の食肉輸出に関する問題点などの報告・討議のほか、全体会議では海外事務所代表による市場報告が行われた。日本市場については、ジャパン・ディレクターのへインズが、ビーフ・ポーク市場の現状と今後の活動計画を説明した。25日には、会員企業による商品展示・商談会に日本の業界関係者も参加し、米国産牛肉輸入の再開を踏まえた情報交換などが活発に行われた。
※2006年5月27日 MEFニュースリリース

Impressions
−第18回−
USMEF総会・現地レポート

USMEF総会の主要なイベントのひとつとして、インターナショナル・バイヤーズ・カンファレンス、及びプロダクト・ショーケースが3年ぶりに開催された。世界各国から小売・外食を含む13チーム120人以上のバイヤーが集まった。バイヤーズ・カンファレンスでは、アメリカンビーフ・ポークのカッティング・デモンストレーションとともに、各部位の栄養価や筋肉の状況等の特徴を説明し、その部位を使用した料理の提案と実演が行われた。プロダクト・ショーケースでは、米国の主要パッカーを含む14社がブースを出展した。各社は商品の展示と併せて、安全性等の情報、プログラムの情報を提供。また、商品の試食も実施され、各国のバイヤーとの情報交換が行われた。バイヤー側からは、特にトレーサビリティー、家畜識別の方法等についての質問が多く寄せられ、豊富な情報が得られる有意義な商品展示会となった。

 
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