人気ブロガー てんきち母ちゃんと行く アメリカン・ビーフ ふるさと探訪の旅

日本でも、広く食べられているアメリカン・ビーフ。
いったいどんなところで、どんな人たちが育てているのでしょう?アメリカの人たちは、どんなふうに味わっているんでしょう?
人気ブロガーで家庭料理研究家の「てんきち母ちゃん」が、アメリカン・ビーフのルーツを探ってきました!

アメリカン・ビーフのふるさとで、観光ではできない体験を

アメリカン・ビーフの視察旅行ということで、ふつうの旅行ではできない体験をたーーーくさんしてきました。とくに印象的だったのはアメリカン・ビーフの生産や調理に携わっている方たちと直接コミュニケーションができたことですね。

個人旅行では、現地の味を楽しむといってもレストラン以外の選択肢はありませんよね?でも、今回は牧場でカウボーイのみなさんのBBQにご一緒したりシェフの方のご自宅にお邪魔してアメリカン・ビーフのメニューを楽しんだりすることができました。レストランでも、厨房を見学しながらシェフの方とお話ししましたが、それも観光旅行ではできないこと。アメリカン・ビーフのことも、より身近に感じられるようになりました。

広大な牧場で牛もカウボーイも伸び伸び

訪れたのは、コロラド州で仔牛を生産しているチコ・ベイソン牧場。まずは、どのように牛が飼育されているのかを見学したんですがまずはその規模の大きさにビックリ!

牧場の広さはおよそ8万7000エーカーもあるんです。約3億5000万㎡というと、東京23区のおよそ半分の広さになるというから驚きです。牛は、その広い牧場に放牧されて、植物性たんぱく質を豊富に含んだ牧草を食べていました。カウボーイたちが、毎日馬で牛の群れを巡回しに行っていて、少しでも体調が悪そうな牛を見つけたら、輪にしたロープを投げて牛にかけ、捕えて細かくチェックするんですって。まるで映画のワンシーンみたいでした。

牧場内には革製品をつくる工房もありました。カウボーイのみなさんは、革の服や鞍を自分でつくっているそうです。昔ながらのカウボーイの生活を、いまも守っているんですね。

牧場見学のあと、ランチタイムのBBQに参加したのですが、驚いたのは、肉を焼くのは男性の仕事だということ。テラスのグリルでは、火おこしから肉を焼いてサーブするまで、女性が登場する場面はありませんでした。まだ小学生くらいの男の子も手伝っているのを見て、「こどものころから自然と身につけるんだなぁ」と感心しました。

アメリカン・ビーフの味付けは、シンプルに塩と胡椒で。和牛のように脂の多い肉ではなく、アメリカン・ビーフは噛み締めると肉そのもののしっかりとした味が広がる赤身肉ですから、量もたくさん食べられます。

青空の下、地平線が見える広い広い牧場でBBQをしたのははじめてですし、ましてやカウボーイの皆さんと食卓を囲むなんて、これから先もまたチャンスがあるかどうか……。ほんとうに楽しいひとときでした。

本場で食べたアメリカン・ビーフとにかくおいしかったのは「スカート」です。

日本でも、ふだんからアメリカン・ビーフは食べていますが、今回の旅行では新しい発見がありました。それは、「スカート」という部位です。スカートは日本ではハラミと呼ばれる横隔膜の部分で、赤身の肉に近い食感ですが内臓肉に分類されます。脂肪が少なく鉄分も豊富なスカートは、赤身肉よりさらにヘルシーなんですって。

このスカート、最近のアメリカではたいへん人気が高いそうで、試食で行ったレストランでも、フレンチ風にバターで焼いたり、野菜のソテーとあわせたりして、スカートを使ったメニューを出していました。

シェフミックのご自宅にお邪魔してのランチでも、スカートが登場! フレッシュハーブやニンニクなどをすりつぶし、オリーブオイルをたっぷり塗ってグリルします。表面に焼き目がついたら、布をかけて保温しておいて、肉汁を中に閉じ込めてからカットするんです。2種類のソースでいただいだんですが、やわらかくて噛みしめるとうまみがギュッとしみだしてきて、とても美味でした。

そのほかにも、串焼きや焼しゃぶをたっぷり用意してくださったんですが、目の前でデモンストレーションをしながら、というのが楽しかったですね。もちろん、お味もばつぐんによかったですよ!

スカートにすっかりはまってしまったので、日本に戻ってきてからもアメリカン・ビーフのハラミを探して買ってきました。肉そのものの味を楽しみたかったので、シンプルに塩と胡椒で調味して焼いたんですが、やっぱりおいしかったですね。

いつでもどこでも手に入る部位ではありませんが、見かけたらぜひ一度召し上がってみていただきたいと思います。

アメリカン・ビーフの取材旅行を終えて・・・

取材旅行なんてはじめての経験だったので、最初は少し緊張していましたが、現地に着いてからは緊張しているヒマもないほどたくさんの新しい発見がありました。アメリカン・ビーフが食卓に運ばれてくるまでに、たくさんの人の手を経て、たくさんの人の想いが詰まっているということは、食材を手にしただけではなかなかわかりません。しかし、今回の旅でアメリカン・ビーフのルーツを知って、日本でももっと多くの方に、アメリカン・ビーフを食べてほしい、と思うようになりました。

今後、アメリカン・ビーフを見たり、食べたりしたときには、きっと今回のツアーのことを思い出すでしょう。ほんとうに、忘れられない旅になりました。

秘蔵公開! てんきち母ちゃんの取材風景